明るい騒がしさ、目に浮かぶ穏やかさ

元気な妹に翻弄される姉。
そんな構図が生み出す刺激に富んだ日常――という魅力は確かに備えつつ、
一方で、姉妹を包み込む情景は、いつも柔らかい色彩で脳裏に描かれます。
妹の交友関係を通して改めて見る商店街には、朝美さんが気付いていなかった様々な人のつながりがある。
それを意識し、時に怯み、しかし不器用ながらも足を前に出す彼女が少しずつ世界を広げていく姿は、読んでいて心を解されるものがありました。

そしてもちろん、登場人物たちがみんな可愛い!
中心にいる朝美さんがまったく羨ましくなりますが、その朝美さんも可愛いので隙が無い。
この先起こる騒動からも目が離せません。

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