第12.5話"大神騒乱"
翌日それは突然、起こった。"
翌日の早朝、
それは事件関係者である俺がいるせいなのかも知れないが…そう思っていると、署内に入電が鳴った。
『警視庁から各局に入電。
『警視庁から各局に入電。
『警視庁から各局に入電。
『警視庁から各局に入電。
次から次に引っ切り無しに入って来る入電情報に
「本庁
「でも、所轄が行くしかないだろ。現場に行って見なきゃあ、何が起きているのかは分からない。いくぞ、
各部署の捜査員が現場に急行する中、俺は諸事情から正確には大神真琴死刑囚*死刑執行の考慮から署の留守番を頼まれた。署外から聞こえるパトカーのサイレン音。そのサイレン音は一斉に散らばり、遠くの方へ消えて行った。
すると、入れ違うようにして、神無木警察署玄関入り口に
「きゃあああ」
婦人警官達の悲鳴が上がる警察署内。両手を上げて降伏する若手の門番警官。
そいつは署内を見渡すと、署内に残っている署員達に問いかけた。声の主は男だと、はっきり分かった。
「大神
その問いかけに対し、全署員の視線が俺に集中する。すると、いきなり能面男は対応カウンターを飛び越えて、
「お前か?」
仕方なく俺は、両手を上げながら素直に
「大神命様は、お前と会って最期どうしていた?」
額に銃口を向けられながらの質問に緊張の汗が自然と
「大神し…
死刑囚と言いかけたが相手に刺激を与えないよう、相手のペースに合わせて敬称へ言い換えた。
「そうか‥」
そう言うと、能面男は考え込んでしまった。俺はチャンスだと思い、咄嗟に鎌を掛けた。
「素直に投降すれば、大神命様がいた場所と同じ独房に入れるかも知れないよ」
「それは本当か!」
俺の作戦は見事に的中した。
「本当だとも…」
「それじゃあ、コレをあげる」
そう、能面男から差し出されたのは拳銃だった。発砲されない様に慎重に手で取り、床にスライドさせた。そして俺は、そいつに手錠を掛けた。
「午前08時08分、銃刀法違反で現行犯逮捕。」
立て続けに署内へ入った入電の件も、この能面男の“
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