水無き海のラストダイバー(旧:老潜機鋼ヘルダイバー)

作者 鉄機 装撃郎

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★★★ Excellent!!!

ついにあの名作が復活しました。
進化するAIは人間以上に賢くなった時、新しい命と呼べるのかもしれません。
命を奪い続けたことを苦悩する老兵が新たな命を守りぬいた果てに視えた花。
それは終わる命から始まる命へ贈る、ふさわしい花であると思えました。

★★★ Excellent!!!

この物語の主人公には未来はない。78歳の老人はもう今の季節を2度と過ごす余地はない。だからこそ重金属の海に思いを込めて放つ一撃の質量はすさまじく、生きるとは命が果てるまで目的の為に走り抜ける事だと突き付けて来る。

って真面目な感想書いたけどもうおじいちゃんカッコイイんじゃァ! でいいんじゃないかな! ブルもチャックも良い人じゃないけど、良い人生を送った良いジジイなんじゃあ!

★★★ Excellent!!!

老兵二人が人生の黄昏時に最後の一花を咲かせようとする物語。「木星の大気の底にある金属海」「ブラックホール兵器」「AI少女」などの道具立ては充分。高い筆力で読ませるストーリーの結末もリリシズムたっぷりで良かったです。

★★★ Excellent!!!

老兵が死に際にでっかい花を咲かせて散る様は読む者の胸中にも小さな花を芽生えさせてくれます。
読後の満足感は堪りませぬぞ。

★★★ Excellent!!!

遠い昔はエースパイロットだったが、現在は連絡艇の船長として穏やかに暮らしていた爺さん。
そんな爺さんが再びダイバー(人型機動兵器)に乗り込み、人生をかけたミッションに挑む物語。

水無き海、金属海(うみ)という独特の世界設定ですが、場面を想像させる文章力や表現力が巧みで、あっというまに惹き込まれます。

息を飲むヘルダイバーとの戦いも見逃せませんが、AIの存在がとても良かったです。
アイもAIも人も同じ。
この言葉と、美しくまとまったラストにグッとくるものがあり、とても心に残るSFでした。
ありがとうございます。

★★★ Excellent!!!

木星大気の底、金属海を舞台に戦う巨大人型兵器が、音響兵器、そしてブラックホールウエポンを撃ち合うって!

老兵たちが若き日の戦場へ舞い戻る……というか、潜ります。
3600万気圧の金属海に! その高圧地獄の最中で機動し、狙撃し、生命の奪い合いを演じます。

一風変わった設定を持っていますが、緩い誤魔化しなんてどこにもない完全にハードなSF作品です。
機械の雄叫びや破壊音が聞こえるような重い文体ですが、展開が魅力的なせいか、ガンガン読めます。
そして老兵たちの友情と絆が熱い。信頼の上に成り立つ無茶すぎる作戦が、読み進めるたびに熱く語ってきます。

特にラストの「海刃」を駆るブル爺様の全力全開ぶりは、賞賛を通り越して寒気がするほど。

熱い男たちのかっこよさをぜひご覧ください。

★★★ Excellent!!!

ロボットタイトルですが、物語の主軸は人生の最後に何かをやり遂げようとする男の物語です。
金属海に漂うがごとく重みをもった文が貴方を包みこんでくれます。

最後にAIが求めたものはなんだったのか、それは読後にそれぞれ物語の中から見つけてください。

★★★ Excellent!!!

はじめ読んだ時の感想はロボものにしてはかなり異色な作品だなと思いました。
というのも「金属海」はかなり特殊で、液体金属の海、というのが想像しづらい物だったからです。ただ読み進めていくとそれがかなり極限状態な背景を醸し出しているので、ここがヘルダイバーという作品の中心なのだなと、私はかなり楽しめました。

またもう一つの見どころとして、老兵の生き様があります。だいたい物語における老兵ってかっこいいと相場が決まっていますが、例に漏れずかっこいいですw

ロボもの特有の用語もとてもかっこいいし、何よりラストはらしいなと思いました。

とてもいい作品だと思います!

★★★ Excellent!!!

かつて一人の兵士として戦場で戦い抜いた男が、50年の時を経て新しい目的を得て、その為に戦う物語です。

カッコイイ爺さんの姿を読みたい方。
男どうしの濃密な友情を好む方。
木星に何となく心惹かれる方。

そんな諸兄にお勧めです。
この世界観での話を、更に長編で読みたい。そう思わせる傑作でした。

★★★ Excellent!!!

某マンガのキャッチコピーで申し訳ないですが、読みながら何度も思いました。恰好いい。格好よすぎる。

写実的で技巧的なガチガチの重機SFなのですが、文章は硬めな割にザクザク読み進められました。

本編読み終わって、これから解説講座読みます。

★★ Very Good!!

ジジイが主人公、木星の金属海が舞台というロボット物の中でも異彩を放ったこの作品。音だけを頼りに高圧・高熱の中で行う熱く、暑く、アツい戦闘と、80歳を目前にした2人のジジイの奮発劇は、他の作品にはない笑いと重み、感覚を届けてくれます。

精巧なSF設定、他作品と違ったキャラ、非テンプレを求めている方にオススメです。本当に凄い。

★★★ Excellent!!!

ジジイ発奮!最期に一花咲かせようというところに惹かれ、少しずつ読み進めて読破しました。
非常に面白かったです。
自分は人生で何か成しただろうか…残された時間が少なくなるほど考えさせられるのかもしれませんね。

★★★ Excellent!!!

 深度は充分か? OK?
 聴覚はクリーンか? オーバー。
 主人公は、バカでクソったれなジジイ? クレイジーだな、おい。
 さあ、潜ろうか、この文章の海へ。コピー?

 緻密なSF世界に溺れそうになるほどのメカ描写。
 死神が耳元にささやきかける地獄の潜行、常に死と音と隣り合わせ、そんな戦場で命を幾重にも海へ沈めてきた男の、最後に花開く信念と生き様。

 私は、面白さのブラックホールに重く押し潰され、墜ちていきました。

 この深く暗い金属海の底に射す光あれ。
 愛を。
 AIを。
 その先に、白いワンピースの少女の残影。

 最後に、感謝と敬意をもって、この言葉を。どうか。

 ――おやすみなさい――

★★★ Excellent!!!

 SF!これがSFでなかったなら何がSFか!1字1行1文読む度にどっぷりとヘルダイバーの世界に沈んでしまう!

 若かりし頃の主人公は極限状態の戦場にその命を晒し、幾度の死線をくぐり抜ける。しかし、時は移ろい彼もまた老いていく・・・。
 抜け殻のようにルーチンのままに時に流されてきた主人公の唯一の話し相手に変調の兆しが見えだして彼の物語は再び進み出す。

 渋いおじさまに定評のある鉄機先生の渾身の一作です。是非とも皆さま御一読を!

★★★ Excellent!!!

『木星の金属海を舞台とした人型ロボットノベル』『そこへ挑む主人公はなんと“78歳”のジジイ』という、色々な意味で前人未到なウリが詰まったこの作品。それらの要素が説得力のある描写で裏打ちされており、空中分解することなくしっかりとSF作品として纏められております。
ストーリー構成などもシンプルながら盛り上がるところはしっかり盛り上がれることができ、まるで一つのSF映画を見終えたかのような読後感に浸ることができます。
古き良き実写映画のような本格SFロボット小説-最高のバカジジイ(褒め言葉)を添えて-
お勧めです!

★★★ Excellent!!!

 かつて金属海での戦争で生き抜いた戦士がいた。
 視界ゼロという海の中での戦争は斬新ながらも緊迫感があり、手に汗を握る事間違いなし!
 その戦士は本編では立派なお爺ちゃんだが、それでもどこから威厳があって「ああ、あの若者が年齢を重ねるとかっこよくなるんだな」って思っちゃいますはい。

それで今彼は、少女型AI「アイ」と一緒に亡くなるまでの仕事を請け負うが、そのAIに意外な秘密が? 
 そして孫に付き添うようにある決断をするお爺ちゃん。果たしてその先にあるのは何か?

 このお爺ちゃんの物語には目が離せません!

※追記!
ついにヘルダイバー完結!
今まで全てを奪っていたブルお爺ちゃん。だが最後の最後で『守る』という価値観を見出し、ある行動を取りました。
単純な事ですが、彼にとっては大きな事だと思います。そして彼はアイと一緒に海へと旅立っていく……お爺ちゃん、今までご苦労様です!
そして、完結おめでとうございます!

★★★ Excellent!!!

 男はかつて戦場の犬だった。
 奪い、奪い、奪い、疲れ果てた彼は大戦が終われば抜け殻のように暮らし、そのまま静かに命を終える筈だった。

 ――しかし、そんな彼の前に電子の妖精が舞い降りる。

 戦場の犬だった男は、白馬の騎士となり妖精姫の深海への旅を導く使命を手に入れる。

 年齢などは関係ない。

 これは一人の男が命を手に入れる物語なのだ。

★★★ Excellent!!!

鉄機氏の公開している作品に登場するのは、酸いも甘いも噛みわけ、戦場の悲惨さ、非情さ、理不尽さをこれでもかと体験し、それでも戦いに向かっていく、行かなければならないという魅力溢れる「オッサン」達。
氏の作品には必ずと言っていい程に多くの素敵な「オッサン」が登場していました。

しかし、満を持して公開された氏の新作連載──『老潜機鋼ヘルダイバー』。

……ん?
「老」潜機鋼……?

そうです。オッサンを愛し、自らもオッサンへの想いをその筆に託し綴っていた氏が送る新たな物語の主人公は……「ジジイ」。
既に棺に片足突っ込んじゃってる(失礼)80にもなろうかという「ジジイ」が主人公なのです!

かつて戦場において、兵器に乗り込み数多の敵を沈めてきたエースパイロット・ブル。
そんなエースも退役後、定期輸送船の船長として代わり映えのない日々を送り、そんな隠居生活を甘んじて過ごしていたジジイはある日──。

舞台は木星・金属海。
もうこの時点で途方がない。金属海ってなに!?
そして、その暗闇が広がる金属海で冒頭から繰り広げられる、ハイスピードなロボバトル。分とか秒とか、そんな生易しいレベルではありません。一瞬一瞬に繰り広げられる、余りにも安い命の、重々しいやり取り。

鉄機氏のいつも通りの高い筆力も相まって、天文学的数字の並ぶ戦闘描写も疾走感を感じられる程のもの。一周回って没入感すら覚える。目の前に広がるのは、延々と暗闇の広がる金属海、かすかに聞こえる敵の推進音、一瞬で奈落へと誘うブラックホール。

そして何と言っても注目すべきは、鉄機氏の描く史上最年少(設定)キャラ、AIのアイちゃん!
氏の描く15歳(設定)の女の子AIが、ジジイとどういったケミストリーを巻き起こすのか!

読み始めるなら今!!
鉄機装撃郎が送る、最年長主人公のハイスピードロボノベル!!
ぜひ「孫目線」で読んでください…続きを読む

★★★ Excellent!!!

あらすじを見れば、誰もが驚くであろうジジイどもという言葉
思えば、過去のロボット作品でもおっさんが出てくる事はあったが、まさか70を超える爺さんがロボットに乗るとは思うまい

プロローグの衝撃は圧巻であり、金属海という舞台を紹介しつつのあの戦闘は恐ろしさを覚える

最終話まで読了
最期まで突き詰めた濃密なる戦闘描写、金属海特有の最後の踏ん張り、そして……
彼女の物語がどうなるかはわかりません。でも、少なくとも彼女と共に生き、彼女を守った老兵がいた事は確かでしょう。これは老兵の物語。たった一つ、何かを残すために彼女を守るために戦った――

涙腺が緩む一作です
だからこそ、この言葉で締めましょう
おやすみなさい

★★★ Excellent!!!

 戦いに疲れ果てた男から滲み出る哀愁と後悔。

 どうして生き残ってしまったのか、戦い続けてしまったのか、僕らが想像するロボ作品(もしくはミリタリー戦記)の先の物語の形です。

 戦うことをやめても尚、死の海に挑もうとする『かつて戦士だった男達』が新しい目的のために再び、死地ならぬ死海に飛び込もうとする姿は感動的です。

 残された僅かな時間でも、自らの芯を揺らぐことなく進み続けるというのは若い僕達でも困難なことです。
 それなのに自分の限界も、自身の身体能力に絶望しているような老体であっても、やり遂げると信じて戦う姿に心動かされることでしょう。


 我々が思い浮かべる生命とは何か、「生き抜く」という自分の信念を貫き通し続ける、その高潔な生き様に痺れるはずです。
 戦い続けた男の、美しい物語です。

★★★ Excellent!!!

 氏の最も得意とする、ハードボイルドな展開のロボットSFがまた一つ生まれました。小憎いまでに作り込まれた世界観の中で、男たちの戦いが密やかに生死をわかちます。今とは違う時代、こことは違う星で行われる戦争…ヘルダイバーの潜る先に晴れ渡る海はあるのか、それとも怨嗟と憎悪の地獄が待つのか…注目の作品です!