刀とジャポネ
第16片 鉄道
街を越え、ビルを追い抜いて
意気揚々と、からだを浮き上がらせて
ぼくはひた走る
汽車から見える景色は、
一つとして同じものがないはずなのに
同じところをなんべんも回っている気がして
この国の普遍のみどりは
今日も青々と、
山よ、山よ
峰よ、峰よ
空よ、空よ
見渡す限りの田んぼの海に
ふたたび青々と、閃々と
山よ、山よ
峰よ、峰よ
空よ、空よ
千年も万年も、
季節はめぐり、鳥が歌い、獣が駆け
人が散りて、いとなまれたまほろばよ
ここよりほかに麗しきところなし
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