第18片 さみしさを積む



何かを表すとは

さみしさを積むということだ


ひとつ、ふたつ、みっつ

さみしさを重ねて形にする

搭にする

山にする


さい河原かわらにしゃがみこむ

哀れなこどもたちのように

罪などこれっぽっちもなくとも

ただ人の世に表したいというだけで

さみしさを積んで

積んでは壊され、壊されては積む


確かに、そこは確かに

地獄にちがいない

たまさかに差したひとすじの光明も

あれよあれよというまにかき消えて

またひとたびさみしさを積む


どれだけ光を浴びても

さみしさは消えず


どれほど愛を受けても

さみしさは消えず



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