羊毛文学

詩的散文とは何かを詩的散文を用いて論評したトートロジー。詩的散文とは何か考える人にご一読をいただきたい一品。

哲学者カントは毎日規則正しく散歩をしていた。その規則正しさは、人々がカントを見て時計の針を直すほどであった。そのカントがある日二十分遅刻した。それが原因で夫婦喧嘩が起きる。さてこ…

国木田独歩は武蔵野散策中に神の顕現を祈るが…角川武蔵野文学賞応募作

高校生の雫は幼いころから自分には何かが欠けていると感じていた。その日、スイレンの花が咲く池の景色に見とれていたがそこで不思議な体験をすることになる。

人生を振り返りながら、私が、私であるために必要だったエピソードたちです。 読んでいただけたら、めちゃくちゃ喜びます。 そして、この紹介文を、今読んでくださっているあなた、大好きで…

玉響《たまゆら》……ほんのわずかの時間 仕事も何もかも失った俺は、公園の池のほとりにいた。 気力なく、池の水面を見つめていると、美しい白昼夢に迷いこむ。 夢に現れた不思議な美…

２２０８年、人為的ウイルスが蔓延して人口の八割が死滅した地球では、人間のパートナーであったロボットたちだけが生き残っていた。 そこへある日、その街の疫学研究所から、一体の壊れかけ…

それは、病というには美しすぎた。 幼くして日本舞踊の華と称えられた娘・雛牡丹は病に倒れ、日舞の道を閉ざされる。 それは、才能があるものだけが罹患する《才咲き》という奇病であった…

＜注意＞ 拙作が書かれたのは、まだスマホが登場する前のことです。 よって、当時の社会背景が色濃く反映されています。 現代の考え方や規則とズレがあることも、時代背景としてご理解頂け…

　本当に短い間だったけど大切な家族だった君。 　小さいまま、子供のまま、天国へ旅立ってしまった君への想いを綴った手紙。 　2018年、秋。　不意に家族になった子猫が難治性で致死…

同じ小学校から中学校へと進学した3人。 親友とはいつの間にか疎遠になり、掴みどころのない同級生にも絡まれる。 多感で感受性豊かな中学生の物語。 5000文字強の短編を書いてみま…

角川武蔵野文学賞応募作品。幼い男の子と妖怪（？）の出会いのお話。

　吾輩は古代から武蔵野で生きる黒猫である。 　自然とは生命の誕生する場所。自然とは人間だけものではない。多くの他種族のものでもある。 　吾輩は黒猫である。名前は時代を隔てる度…

伊藤幸一は中学2年からひきこもり生活を始め、10年になる。なんの夢も希望も、ない。あるのは絶望だけ。それに追い打ちをかけるように、初恋の人が刺殺されたことを知る。なぜ。誰が。何の…

十年ぶりに再会した同級生に、どうしても聞きたいことがあった。 　——もしかして樹の声が、聴こえてるの？ 秋の足音が聞こえ始めた雑木林で、ぼくはじっと耳をすます。

吉谷隆（23）は鳴海涼子（24）と付き合っている。ある日、隆は涼子から涼子の地元である昭島駅のカフェで「話があるから来てほしい」と言われ、片道2時間の電車に揺られ、待ち合わせの場…

親元を離れ初めて暮した賄い付きの下宿への思い出の道行き。そこは僕が初めて武蔵野の空気に触れた場所だった。

伯父に聞いていた『路上飲み会』に参加するために僕は吉祥寺を目指す。残念ながら、もう開催されていなかった。期待は裏切られたけど、そこには出会いが待っていた。 うん十年前に開催され…

まるで、落語のようなお話。

認知症を患う90歳の夫とその妻。夫はひとつだけずっと記憶しているものがある。 「先駆樹」。 木を通して、人、そして社会の生き方を問う。

改札で誰かとぶつかった。 緊張のプレゼンを前にパニックを起こしそうになっていた僕は、『庇護の天井』によって年代を失った世界に誘われた。

明治４５年、東京西部に開業した「武蔵野鉄道」。 関東の空白地帯にかかったこの橋は、現在も名前を変えて運行を続けている。 主人公の薫は父を亡くしたばかりの少年。 元々病弱だった父…

「僕のせいで……」と言って涙ぐんだ。男として、大人として、上手く生きられない愛しい夫。 　ひょろひょろの身体に青白い肌。趣味は魚たちや亀の世話をすること。耳にイヤーマフ装備…

だんだん、今日も生きるんだと、思わなくなる。

ライオンのイチローには牙がない。 なぜ牙がないのかはわからないけれど。 そんなイチローに今日も彼は会いに来る。 楽しそうな笑みを浮かべて。

高校に進学して勉強と部活に励んでいた茜。 幼なじみの菜々美とともに女子高生として楽しく生活を送っていた。 ある日，転校生の美月がやってきた。仲良くなってから一緒に過ごすようになる…

WEB小説書きの彩華じゅんが出会った人、物、事について掘り下げてみるエッセイです。

他投稿サイトのミニコンテストに応募した短編をおいてます。

アイ　スクリームっていうやつです。

ゆあんさんの自主企画『筆致は物語を超えるか【雪を溶く熱】』参加させていただきました。 https://kakuyomu.jp/user_events/1177354054897…

＠chauchau様主催の自主企画参加作品です。 メリーゴーラウンド、缶詰、ストローの3つのキーワードを使用して物語を作る企画です。

若い頃って溜まり場ってのがあるだろ？ そんな喫茶店の昔話。 以前に書いたオムニバスからワンエピソードを抜き出してみました。

物語仲間内で、紫陽花のお題で作ったショートショートです。ごく一部にうちの記憶の実話を混ぜて描いてみました。

牧伸二を記憶している中高年向けのおはなしです。

夢の中で 過去を見返すことの出来る少女 凛 6年前に 突如消えた 友達の真相に 近づいていく.

ロンドンの上空に胡麻ほどしかないコップの形をした小さな鏡が現れる。 その鏡は日に日に大きくなり、成長していた。 そして、成長しすぎた鏡は、人類の天敵となる。

吉祥寺駅近くの時計の工房で、私は腕時計に刻印を入れた。

「やぁ、こんばんは」 どこからか、声がした。しかし、その声の主は見えない。 静かに木霊する夜更けの会話。姿も名も知らぬ不思議な声はいったい？———。

https://kakuyomu.jp/works/1177354054897770454 ↑「灰の旅人」を読んでくださっている方々、本当にありがとうございます ^^) ま…

——この世の虚しさを知ってもなお、もがき、戦い、生きろ。 ここ、＜言ノ葉ノ国＞では、皆、生まれながらに＜詩＞という不思議な光る字を読むことができた。 ＜詩＞を紡ぎ、火や水、木…

性癖：傲慢拗らせ系引きこもりが酷い目に遭う 性癖：きょうだいの確執、暴力 令和二十年、引きこもり問題は更に重大な社会問題となっていた。 全世帯の四分の一は一人以上の引きこもりを…

怠惰な暮らしを送る「俺」が寝苦しくて目を覚ました時、 左膝に女のものと思われる口が出現していることに気付く。 口はぱくぱくと動いて喋り、 「生まれて来られなかったあんたの双子の…

　Ｓ君はごく普通の高校生である。ただし、彼は悪魔の生まれ変わりである。彼が恋をすると、世界は滅びなければならない。彼自身は、自分が悪魔の生まれ変わりであることも、世界が滅びてしま…

　――ぼくは魔法が使える。 　中学生の奥津城要は、小学校時代からひどいいじめを受けている。けれど、そのことでめげたりはしない。何故なら、魔法が使えるから。それを使えば、世界は簡…

人間、動物そして植物たち地球の危機を救うスリルとサスペンス。 業とはなにか、煩悩とは輪廻転生とは。魂の救済の物語「地球全体会議－もっこ25」

わたしはその日の朝、乗る筈だった電車には乗らず、反対ホームの電車へと乗り込んでしまった。なぜだろう？　仕事に行かなくてはならないのに…。ぼんやりとしたまま東京の田舎へと向かってし…

貴方は身体が不自由な人に遭遇したらどのように接しますか？ 身近な人が突然倒れたらどうしますか？1000字程度の短編小説を書いてみました｡ 続編あります｡よかったらどうぞ｡↓ …