作品を通して描かれる世界がなぜ空気の澄んだ世界に思えるのだろうか、何故登場する野菜は瑞々しいと思えるのだろうか、野菜の色が目に浮かぶのは何故だろうか。きっとこの世界でも草原は草の香りを風にのせて歌うだろう、バラの木はバラの花を咲かせるだろう、ダンデライオンは太陽を求め背を伸ばすだろう。平等こそが愛だとするならば、世界は人間以外にも愛を注いでくれるだろうそう、この作品に登場する彼らすべてを地球はきちんと愛しているに違いない、作者の方はそんな事一言も言わないけど、私にはそう思えました。
内容が現代日本にマッチしていて、自分の感情を持ち込んで読んでしまいました。文体は流れるようで、とても素敵です。