雪を溶く熱

突然の転校。

幼馴染が別れを迎える物語だけど、秋人の残念で浅はかな計画にみんなが呆れる事はず！
でも、さみしいはずの別れをクスリと笑える感じにしてくれるのは、きっと秋人だからなのでしょうね。

秋人が転校前にやった残念なことは何なのか？
それはあなたの目で確かめてみて下さい！　

　プロットを読んだ人が考えるであろう展開を、ことごとく否定しつつ進んでいく、清々しいまでにストレートな物語。
　これは、やられた感ありますね☆

　ただ、この秋人くん、誰も手出し出来なかった高嶺の花のお嬢様と付き合うようになったりしてね♪
　ポジティブシンキングは強力な武器になるような気もします。
　総ての女性に振られたら男性にいけば良いし、総ての人に振られたら人外に……★
　『一勝三十敗、恋なら勝ち』だそうですからね♡

旅立つ前夜に美冬のもとに訪れた秋人。ロマンチックを装ったこの男、浅はかな考えが丸見えの残念男子でした。

幼馴染が別れを迎える、センチメンタルな展開が待っているかと思いきや、この秋人の残念無謀っぷりに、美冬も読者も思わず唖然。
でもそれが楽しい。
寂しい別れを軽妙な雰囲気に変えてくれるのは、ある意味秋人の愛嬌なのかも知れません。

こんなヤツいたなぁ。なんて回想にふけるのにうってつけの短編です。おすすめ！

自主企画【筆致は物語を超えるか【雪を溶く熱】】参加作品

……気持ちは分からなくもありませんが、嘘はいけません。
真摯に行きましょう、真摯に。

馬鹿な子ほど可愛いとは言いますが、主人公の彼に対する感想が全てですね。遠くから見ている分には。

男子校に転校する秋人……。

危機を感じ、雪まみれになりながら幼馴染の美冬に思いを伝えにいきますが……、

美冬は全てを見抜いていて……。

えっ、こういう感じ！　と、思わず笑ってしまう作品です。

　まあ、ほどほどにな。肩でも叩いてそう言いたくなる。しかし、昔クラスにいた誰かを思い出してしまうような話でもあった。
　詳細本作。

引越し、転校することが決まった残念男子秋人。
絶望しそうです。だって、転校先は男子校。
彼女のいない秋人は卒業まで寂しいスクールライフ決定となってしまいます。
残念男子秋人、最後の逆転を狙って作戦決行！
転校してゆく別れの寂しさを利用する作戦。
どうなるでしょう、残念男子の未来は。

短くて、恋していない乙女のクールさ。
残念男子の空回り。
さっぱり、清涼感まで漂います。

中学生の頃ってこんな感じだったかも。
素直になれない…でも好……いや、そんな甘い青春の展開では読者は納得しないし作者様もそんなベタな展開は望んでいない。

でも、青春を感じちゃいましたね～。
残念男子が極まるとこうなるんですねぇ。（しみじみ）

とりあえず秋人くんと乾杯したいです。お茶で。

　これきっと、きっと最後に感動する話にもっていくんだよね……？
　という、物語のテンプレを無視して、まったく逆方向へ滑っていきいます。

　もう、救いようがないです。短編ならではの簡潔さで、救いがたき幼馴染の残念さが描かれていて、いっそ爽快。
　ありえない！と言いたいのですが、これ、いかにもありそうな話で……。

　じわじわきます。そして、もしかして自分も？と心配になります。もし『ドン・キホーテ』の物語を喜劇ではなくて悲劇と読めるのなら、本作はまさにコメディーではなくホラーして読めるかも知れないです。

　この秋人。君かも知れないよ～。

読み進める中、このような結末が待っていようとは‼︎

◯◯男子はどこまでいっても◯◯なんだろうなぁ。

新鮮な気持ちで読めるラブコメだと思います。

そしてもちろん、女の子にも大共感‼︎なのです。