《無月兄さん》 え、そっちに行った!?


 これきっと、きっと最後に感動する話にもっていくんだよね……?
 という、物語のテンプレを無視して、まったく逆方向へ滑っていきいます。

 もう、救いようがないです。短編ならではの簡潔さで、救いがたき幼馴染の残念さが描かれていて、いっそ爽快。
 ありえない!と言いたいのですが、これ、いかにもありそうな話で……。

 じわじわきます。そして、もしかして自分も?と心配になります。もし『ドン・キホーテ』の物語を喜劇ではなくて悲劇と読めるのなら、本作はまさにコメディーではなくホラーして読めるかも知れないです。

 この秋人。君かも知れないよ~。

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