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時にノウハウやセオリーから外れ、設定も荒削りというのに何か惹かれてしまう小説。 私にとって本作がそれでした。 筆者の好き！を詰め込んで放たれた熱量は、在りし日のWEB小説黎明期を彷…続きを読む

かのエジソンとアインシュタインが生まれ変わり、タッグを組み、異世界で暴れ回っているという正統派で、ベタだなんだと言われてもやっぱりアレが良かった！という演出が散りばめられた、クラシ…続きを読む

恐ろしいのは闇でなく、その奥を見つめる際の想像。
そんな「よくない想像」を引きずり出し、読み手の中に化け物を見出させるというのが見事な作品です！

決して交わるはずのない平行線が、思いがけない共通点で交わって面白くないわけがない！ スクールカースト頂点と底辺、天と地、月とスッポンという立場からその出会いは始まったが……？ 著者…続きを読む

悲嘆の涙も歓喜の笑い声も、銃声が等しくかき消す暗黒街に、もう一つの声がある。 呪文だ。 人ならざる力を振るう悪鬼らの跳梁を以て、メイザースは文字通りの魔都として顕現した。 読みや…続きを読む

いまや衰退説も流れるようになった一大ジャンル、ライトノベル。略してラノベ。 その始祖と呼ばれる大作家、菊地秀行御大の軌跡を令和に甦らせた見事な評伝です。 何はともあれ読みやすく分か…続きを読む

サクッと隙間時間に読める長さながら、主人公は八面六臂の活躍（笑）をして、今日も異世界とその住人らにボコボコにされていく！ 対岸の火事を笑うがいいわ！というドライさが痛快な、七転八倒…続きを読む

作品は常に未完成で、未完結で、不完全。 この言葉が届くのかと苦悩し続ける生き物が物書きならば、そんな自明の理でつまらない論争に身を投じている場合ではない。 一見して愚痴のような文章…続きを読む

地の文を必要最低限に留め、金髪緑眼の大阪女子が喋り倒すというシンプルなラブストーリー。 所変われば品変わる、品変われば言葉も変わりますが、これが大阪の標準語。 たこ焼きの焼ける匂い…続きを読む

「ひとつの目で明日を見て、ひとつの目で昨日を見つめてる」
って人は今のうちから読みましょう。

なに、私も今さっき来たところだ。
ただアンタよりは早かった。

自分にしか見えない存在というのは数あれど、自分にだけ見えない存在というちょっとない斬新さに始まり、各話で語られる怪談は王道ながら飽きないように工夫されており、まさに怪談ビュッフェ。…続きを読む

どこまでもどこまでも荒野をひた走る。 何処へ？さて、どこへ行こう。 どこでもいいわ、貴方となら。 そんな心躍る心象風景を見事に描き切り、 隙間時間にも読みやすい長さに落とし込んでい…続きを読む

目を疑う耳を疑うとはいえ、それらを疑う自分の精神までは疑えない。 昨日も今日も、そしてまだ見ぬ明日も自分は変わらないと鏡を見ている。 だが鏡に「見られた」なら──これは、そういう話…続きを読む

魔女が雑貨屋を営み、その品を求めて悪魔が来て紅茶を飲みながら語らう。 その掛け合いが禍々しく物騒なのに可愛らしいというギャップが面白かったです。 ポップな文体と軽やかなテンポで読み…続きを読む

ゼロ年代サブカルチャーの血を引いた立場逆転の挑戦作。 ワンパターンに倒されてきた魔物らだって生きている、ましてその頂点に立つ魔王ならば夢の一つや二つは当たり前！ 見目麗しい美人魔王…続きを読む

誰もが一つ二つはある学生時代の想い出。 いま学生の人、かつて学生だった人。 そのどちらにも通じる青春の活写。 口に広がるチョコレートは甘いが、胸に込み上げる想いはほろ苦いーーけれど…続きを読む

勇者と魔王。 物語は対極的な両者の邂逅から始まる。 本作は性別すら読者の想像に委ねられ、様々な解釈を楽しみながら読み進められるのが非常に魅力的です。 RPGで世界を救った人、救えな…続きを読む