starsongbird

仕事帰りにコーヒーを飲むため、時々立ち寄るファストフード店。そこの店員の『おおぬき』さんと私の間には、いつも必要最低限のやりとりしかない。 人々が行き交う地下街の、あちこちにある…

「ビスコとかミロとかチロルがありだったらオレオもいけるって運営から瘤久保先生に言っておきなさいよね！！」 「うん、多分次回作当たりで出してくれると思う」 「前回までのあらすじ…

　これは精神科医の老人の前に現れたとあるニャルラトホテプの物語である。 　言葉、人、心、機械、狂気……それに希望を一匙零した複雑怪奇な邪神絵巻。 　敢えて言わせてもらいたい。これ…

銀の髪を持つ旅人の少年は、誰かに呼ばれた気がしたーー 誘われるように辿り着いたのは森の中にある一つの泉。 そこで少年は、美しい人形のような少女と出会う。 ※「小説家にな…

次回作があれば、実践的な≪速読法≫や≪読書術≫、ドストエフスキーなど古典文学の楽しみ方についてエッセイを交え書きてゆきたいです……？ ※注意事項※私は全世界すべての作家さんをリス…

　その老人ホームへ行けば、たちまち体は若返り、衣食に悩むことなく幸福な余生を過ごせるという。 　必要なのは莫大な入居料。あるいは、入札で勝ち抜くだけの「運」。 　いま最後の安らぎ…

　西暦二五〇〇年、ある実験が行われる。若き女性考古学者の意図は、古代のインターネット仮想空間上に発見した、タイムカプセルに潜んでいたのだ。 　時は現代。中学生の大輔はイジメにあい…

　桜の写真を撮るために母校を訪れた僕。ふと、昇降口が開いていることに気付き、思わず校舎に足を踏み入れた。

「ねえ、あなた、あたしのこと好き？」

グッピーは、卵をお腹の中で孵して稚魚を産む。 まるで人間みたいだと私は思った。 と、母魚はくるりと稚魚に振り向き、稚魚をパクリと……。 同時に――――私は涙と共に叫びがとまらな…

ある日のこと、私のもとへ１通の手紙が届く。 差出人の名前には遠山透子という見知らぬ名前が。 記憶はニューロンの発火によって活性化される。 その発火の一つに場所、状況というものが…

永万元(1165)年の夏、平家の邸に黒き羽をもつ芥虫（あくたむし）にわかに発生。清盛はじめ平家一門は、思い思いにこの小さな敵を対峙することになったが……

幸せの象徴は四葉のクローバーだと思っていた二人の、すこしすれ違う物語りを詩にしました。

　児童文学作品「学校の切り裂き精霊」。 　早世の作家が残したこの作品を縁に、主人公、由比人は、ひとりの女生徒、優由香と出会う。 　そして二人の物語は、その縁となった数奇な物語とも…

「朝陽のあたる街角 が舞台で『涙』が出てくる暗い話を5ツイート以内で書いてみましょう。 」というお題で書きました。 　少女と小さな植物の物語です。

20XX年、サクヤは宇宙の果てへ旅立とうとしていた。地球の景色の見納めに、彼女は薄墨桜の巨木を訪ねる。それは、今は亡き友人イツキが「一度生で見たい」と言っていた樹だった。

暗殺組織【九頭竜会】に名を連ねる九頭一と、世界認定の魔術組織【魔法学団】に所属する巽利理。二人の少年少女は詳細不明の殺し合いゲーム、キリング・パーティーを通じて巡り合う。やがて明…