カクヨムにて、椎葉伊作として活動を始めて、六年が経過しました。
振り返ってみると、今年はこれまで創作活動を続けてきた中で一番、激動の年になったと思います。一年以上かけてこねくり回していたホラー長編『オウマガの蠱惑』を第9回カクヨムWeb小説コンテストに応募したら、ホラー部門の特別賞を頂いたり、その縁でKADOKAWA様の謝恩会に招待して頂いたり、そこで様々な方々とお会いしたり……。相変わらず、一年を通して短編を公開したり、長編を書いていたりと活動はしていたのですが、何にしてもこの一件が大きなイベントとなりました
あとがきにも綴っているし、これまで何度も言ってきましたが、『オウマガの蠱惑』は自分の為だけに書いてきたし、故に入れ込み過ぎてしまい、35万字にまで膨れ上がってしまった化け物のような作品でしたが、まさか賞を頂けるとは思わず、驚きました。長期に渡って連載していましたが、連載中は話題になることなんか一度も無かったし、宣伝ツイートがバズることも無かったし、レビューの数も他の人気作品と比べれば低かったので、読者選考を突破しただけでも奇跡だと思っていましたが、特別賞を頂くことができて、とても嬉しかったです。
だからこそ、当時、応援やコメント、レビュー、宣伝ツイートのいいね&RTなどで応援して頂いた皆様には感謝しかありません。皆様のおかげで『オウマガの蠱惑』が届いてほしい所まで到達することができました。本当にありがとうございました。
その縁で招待頂いた謝恩会では、他のカクヨム作家の方々とお会いすることになりました。辺境の地で暮らしている田舎者なので、一人で飛行機に乗って大都会へ行くというだけでも怖かったのに、他の作家様方と対面することにもなるので、出向いている間は緊張でずっとゲボを吐きそうでした。会場に赴く最中のタクシーで、自分を奮い立たせる為にANARCHYの『Fuck You』を聴いていたら、モニターの広告にANARCHYが出てきて運命的なものを感じましたが、いざ臨んだら他の作家様方とはロクに交流できず、見様見真似で作った名刺もほとんど減りませんでした。どこまでも情けない限りです。帰りは自分を戒める為に寒空の下、変態紳士クラブの『YOKAZE』を聴きながら歩いて帰りました。
しかし、カクヨムで活動し始めた初期の頃から応援頂いていた数少ないカクヨム作家様とお会いし、感謝を伝えられたのはとても嬉しかったです。インターネット上でも人見知りを発揮していたせいで、他の創作をされている方々とはまともに交流をしてこなかったのですが、そんな有様だった自分を古くから応援して頂いていた方と対面し、声で感謝を伝えられたのは、得難い一生の経験となりました。
もし、謝恩会で自分の拙い交流にお付き合い頂いた方々が見られていましたら、ここに感謝を申し上げます。田舎から這い出てきたロクな風体をしていないちんちくりんの怪人物と話をして頂き、本当にありがとうございました。
とまあ、Flexめいたことを長々垂れてきましたが、何かを成し遂げたつもりでいる気は毛頭ありません。今まで自分を鼓舞する為にウォークマンで聴いてきたHIPHOPやROCKに倣い、これからもステゴロで活動を続けていきたいと思います。
ということで、2025年も相変わらず、椎葉伊作は浅はかに存在します。引き続き、あの野郎調子こいてまだ何かやってんなと冷ややかな目で見守って頂ければ幸いです。