新しく、ホラー長編作品の連載を開始しました。
『オウマガの蠱惑』
九州北部の田舎、山間部の限界集落を舞台にした因習村ホラーミステリーです。
度々、近況ノート等で言及していたのはこの作品のことです。
全編が34万字。全94話と、かなり長い作品になります。一日一話ずつ公開していくつもりなので、約三カ月に渡って連載を行います。
それほどの面白さを担保できているかどうかは分かりません。また、人によってはこんなの怖くない、ホラーなんかじゃないと思われる作品かもしれませんし、ミステリーを謳っているものの、ミステリーが上手く展開できているかどうかも分かりません。
その上、昨今のホラーの潮流的に、因習村ホラーはカウンターを喰らう立場に置かれていると感じています。個人的な感覚に過ぎませんが、そういったカテゴリのものが増えた故に、今は因習村という概念についての反省、もとい自己言及めいた作品がホラーの最先端を走っているように思います。
それでも、僕は『オウマガの蠱惑』を、多くの人に読んでもらいたいです。
前述した諸々が上手く形になっているかどうかはともかく、『オウマガの蠱惑』にはかなり力を入れて〝僕〟というものを注ぎ込みました。少し前まで連載していた長編『陰VISIBLE OF THE DEAD』とは、また違うベクトルで〝僕〟を反映させています。
カクヨムのホラー長編コレクション(怪談)にて、ずっと一番上に設定している通り、僕が今まで書いてきた長編の中で一番の作品だと考えているのは、処女作でもある『異喪裏—イモリ—』です。故に、作品のあとがき等で度々言及していましたが、『オウマガの蠱惑』は、その『異喪裏—イモリ—』を超えるつもりで書きました。
言ってみれば、二割くらいは自伝のつもりで書いています。余所から来た者が因習の蔓延る村に翻弄された末に酷い目に遭う、というだけのつまらない話にもしていないつもりです。
うだうだと言い訳めいたことを垂れてきましたが、ともかく、僕なりの因習村ホラー長編にお付き合い頂ければ幸いです。どうかひとつ、よろしくお願いいたします。 恐惶謹言。
追伸
例によって、またTwitterの方でハッシュタグを使い、作品のトリビアめいたことをぽつぽつと呟く予定でいます。
その際は〝 #オウマガの蠱惑 〟というタグを使用します。
あくまで小ネタ程度で、別に作品の根幹に関わるような重大な事柄は呟かないので、お暇な時にでもご覧頂ければ幸いです。
また、少し前に公開していた拙作『『ミルナの怪』についての記録』がカクヨム公式の金のたまごに選ばれ、レビューを頂きました。
どういう基準で選ばれたのかは分かりませんが、きっと読んで頂いた皆様のおかげで公式の目に留まったのだと思います。本当にありがとうございます。
併せて、直近の作品に温かい言葉(コメント)を掛けてくださった方々にも多大なる感謝を。
これからも精進いたしますので、生温かい目で見守って頂ければ幸いです。