今年の4月から執筆していた小説『13人目のサイコパス』を完結させました。
今作は、カクヨムにてアカウント作成時から執筆を始めた拙作、『異喪裏ーイモリー』を完結させてから、すぐに執筆を開始した作品でもあります。
間に短編を挟んでいますが、文字数の規模としては、拙作の長編作品として、2つ目にあたるものです。
今作の執筆動機ですが、1作品目の『異喪裏ーイモリー』でやろうとしてやり損ねた残酷描写や暴力描写、性描写を、とにかくふんだんにやってやろうという心意気で執筆を開始しました。
『異喪裏ーイモリー』は僕の処女作に当たりますが、もっと酷い結末にするはずが、執筆していく内に情が湧いてしまい、グチャドロバッドエンドにし損ねてしまったという顛末があります。
そこで、『異喪裏ーイモリー』で出来なかった、残酷で暴力に塗れ、胸糞の悪いバッドエンドな物語を書こうと意気込み、今作の構想を始めました。
素人ながら、2作品目ということなのか、それとも残酷描写を書くことが楽しくて捗ったのか、今作は『異喪裏ーイモリー』よりも執筆のペースが速く、書きやすかった印象があります。
しかし、これは主観的な物語ではなく、いわゆる回想録、設定集を書く形に近かった為、執筆しやすかったのであろうと自戒しています。
僕としては、”ぼくのかんがえたさいあくのさいこぱす”を13人も出すことができたので、満足していますが、やはり丁寧なプロットを用意せずに思い付きで書き出していた為、題目通りに13人ものサイコパスの設定を考えるのに、時々行き詰まることもありました。
努力はしましたが、設定が投げやり気味なサイコパスがちらほらといるのはその為です(途中で幾度となく、なんで13人の設定にしてしまったんやっ、と後悔していました)。
それでも、”サイコパス”という題材を扱うからには、ヒャハハと笑いながら人を殺すような、いわゆる安っぽいイメージのサイコパスを創造しないようにしようと、素人なりに心がけていました。
今作の章構成ですが、章のタイトルが人体の一部になっているのは、骨、肉、血・・といったように、徐々に人体が構成されていき、最後に完全な人間が出来上がるという狙いがありました。最後の最後に、13人目のサイコパスという人間が作品と共に完成する、というシステムです。
それが上手くいっているかどうかはともかく、章の構成になんとなく指標ができたのと、いわゆる”縛り”ができて、サイコパスの背景を考える種になったのは、成功といえるでしょうか。
ちなみに、今作に登場するサイコパス達には、全員にモチーフとした実在の人物がいます。
1 江頭啓 ⇒ エド・ゲイン
2 羽鳥絵理沙 ⇒ エリザベス・バートリー/バートリ・エルジェーベト
3 波間律夫 ⇒ フリッツ・ハーマン
4 有馬富士夫 ⇒ アルバート・フィッシュ
5 藤枝隆磨 ⇒ ジェフリー・ダーマ―
6 有田ひばり ⇒ ビヴァリー・アリット
7 辺見瑠香 ⇒ ヘンリー・リー・ルーカス
8 工藤平太 ⇒ ペーター・キュルテン
9 城上芸子 ⇒ ジョン・ウェイン・ゲイシー
10 安藤近治郎 ⇒ アンドレイ・チカチーロ
11 鳥羽晃一 ⇒ デヴィット・バーコウィッツ
12 鈴野メアリ ⇒ メアリー・ベル
13 天道万事 ⇒ テッド・バンディ
それぞれ、名前をもじってあるのがお分かりかと思います。
名前だけではなく、それぞれのサイコパスは、モチーフにした人物の犯行方法や特徴、動機などが、全部が全部ではないものの、薄っすらと目配せ程度にインスパイアされています。
唯一、13人目のサイコパスこと天道万事だけは、もじるだけでなく、”天の道理のようで、万事に通ずる天才であり、天災のような存在”という意味をこめて名付けています。
今作に出てくる人名や建物や地名、住所などはもちろん全て架空のものですが、それらも全て、モチーフにした人物の俗称や出身地、家族、被害者の名前からもじったものにしています。
ミルウォーキー ⇒ 見置
ポゴ ⇒ 保後
サマミッシュ湖 ⇒ 佐間湖
等々。でたらめに付けた架空の地名、人名はひとつもありません。だから何だという話ですが。
相変わらず、もっと上手くやれたとか、ああすればよかったとか、もっといいやり方があったとか、執筆後は後悔に苛まれてばかりですが、本作も大幅な内容変更の書き直しはしないつもりです。執筆中に募っていた様々なものに対する恨み辛みを変換した文章を、その時の状態で残しておきたいという願望からです。
長くなりましたが、本作をフォローして頂いた方々、連載中に応援やレビュー、コメントをしてくださった方々に、感謝を申し上げます。それだけでなく、PV数が増える度に、とても励みになっておりました。閲覧して頂いた方々にも、重ねて感謝を申し上げます。本当に、ありがとうございました。