明日の九月一日より、長編の連載を開始します。
普段、作品公開や連載の告知などをこういった形で行うことは無いのですが、こうして書き綴っているのには理由があります。
それは、連載を始める長編作品が、これまでに僕が書いてきた作品と比べて、あまりにも作風が違い過ぎるからです。
具体的にどう説明していいのか分かりませんが、ジャンルはホラーに設定してあります。でも、怪談ではありません。怪異が出ないからです。読む人によっては、こんなのホラーじゃないと思う方もいると思います。
じゃあどんな作品なんだよと訊かれても、どう答えていいのか分かりませんが、ただ、ひとつ言えるのは、今まで僕が書いてきた作品の中で、最も我儘に書いた作品だということです。
僕はこれまで、いい歳こいて大人に成れない人間を主人公にした作品ばかりを書いてきました。善悪の視点や差異はあれど、僕自身がそういうしょうもない人間なので、そういったものしか書けなかったということなのかもしれません。
しかし、これから連載を始める作品は、一人の少年を主人公にしています。
これが何を意味するのかというと、とにかく自分の趣味——欲望と願望を剥き出しにしているということです。これまでの作品も大なり小なりそういった面はあるのですが、今回は自分でもヒクくらいに〝僕〟というものを反映させています。
元々そういった目的の下に書き始めたものなので仕方ないのですが、要するにかなり歪な作品なのです。
設定が荒唐無稽なので、一番形態が近いのは少年漫画だと思うのですが、その割には陰惨で、血みどろで、でも中二病で、コメディ要素も入れていて、爽やかな青春劇になるように努めていて、でも嫌というほど血と肉片が飛び散って……。
素人物書きが何をうだうだ臭えこと語ってやがるんだという話ですが、面白いかつまらないかはともかく、そういった作品なことに違いは無いのです。もし、これまで僕の作品を好んで読んで頂いていた方がいるとすれば、そういった方ほど、「お前がこんなものを書くのかよ」と、落胆されるかもしれません。
でも、書いたからには公開しようと思います。他の人格でも作り上げてそちらで公開しようかとも思いましたが、カクヨムは複垢が許されていないし、他の投稿サイトに行くつもりもないし、ただでさえ椎葉伊作という人格を保つだけでも一苦労しているのに、また別の人格を作り上げたら、きっと自分が保てなくなってしまうし、何より他の方からどう思われようと、僕にはそうするしか術が無いので。
全編が約28万字で50話ほどあり、毎日一話ずつ公開していくつもりなので、約二カ月に渡って連載を行います。また、Twitterの方でも、ハッシュタグを使った新しい試みをやってみるつもりです。
故に当分の間、TwitterのTLを宣伝ツイート等でお目汚しすることになると思いますが、もしよければ、僕なりの血みどろホラー青春譚にお付き合い頂けると嬉しいです。 恐惶謹言。