帆多　丁

あとがき集。 もともとはイトリトーコさんの立てた企画 「小説の書き方・自作解説・創作論・魂の叫び…などの集会所」 ( https://kakuyomu.jp/user_event…

※　性的描写および暴行を連想させる描写がございます。苦手な方はご注意ください。 夜ごと聖騎士を生む聖女は、裏庭に面した自室から海を見るのが好きだった。 聖騎士は魔を打ち払う。清…

「大人になる前の女の子だけが、魂のかけらをもらって魔女になれる」 心を病んだ母親と二人で暮らしていた少女は、そんな話に救いを求め、大人にならない薬を飲んだ。 しかし魔法は失敗し、…

光の話です。 //////////////////////////// 第七回こむら川小説大賞参加作品 テーマ「光」

火星のカニと、ロブスターを着た人間の戦い

産声を上げた時、僕らはみな無職だった。

いろいろ知りたい黒猫と、大人になりたての青年。 立ち寄った町で、故郷の村で、港へ続く街道で、色も形も大きさも違う二人が不思議を見かけ、通り過ぎ、時々ふれる物語。 「ねぇアルル」…

お祭りの準備でルルビッケの顔を茶色に塗っていたはずが、見知らぬ原っぱに立っていて、目の前にいる女の人は、顔の真ん中がおふだで隠れていた。 「これは『クワンシー』っていう、つまり…

頑丈さが取り柄だった男は、勇者の隣にいられなかった。 そしていま、勇者の正面に立つ。 //////////////////////// 「第一回NTR小説フェスタ」参加作品

不猟の続く山間の村で、神降ろしが行われた。 娘は神の嫁となるべく輿に乗せられ、夜の山へと連れていかれる。 男は娘の願いを叶えるため、灯りを持たず、ただひたすらの闇たる山へと分け…

無料です。

高原が初めて女子に好きだと言ったのは小学校三年生のとき。 高原が初めて女子から手紙を貰ったのは中学二年生の冬。 チャイムが鳴るまで、あと二分。 /////////////////…

モールの警備員、高原が巡回中に聞いた、ぺちぺちぺちという足音。 同僚の水沼は、モニターには何も映ってないという。

映画デートで訪れた、ショッピングモールのシネコン。男子トイレの個室にチェリーピンクの髪をした女の子の生首がでた。そこから惨劇が始まり、恋人は無残にも殺されてしまう。助ける方法はた…

古い付き合いの男から、死の確定を頼まれた男の話です。 草森さんの自主企画『死別ブロマンスを書いてほしい』に寄せて書きました。

モンストロたちの王は斃れ、戦の中でモンストロたちは言語を、そして連帯を失っていく。 巨躯の人狼「白狼」もまた例外ではなかった。共闘する友を忘れ、過去や未来の概念を忘れ、手負いの獣…

ときどき泣き言のひとつくらいは

声劇サービス用に編集したテキストの置き場。 台本の使用に関しまして、下記の点を遵守してください ・作者名と台本URLの記載 ・使用のご連絡（使用前でも後でも大丈夫です） ・使…

玄絹：げんけん。雷鼓の叔父。直毛、細毛。細身。色白。着流しとか着るタイプ。囲碁が強い。酒は味わって沢山飲むタイプ。虫は好きでも嫌いでもない。 雷鼓：らいこ。玄絹の甥っ子。縮れ毛…

寝たきり生活を送る友人へ贈り物をする技術者を題材に、ちょっとした会話劇を書きました。

石を打ち、刃を作っていた時代。石を打つのは、何のためか。 別々の二つの企画「トゥーライ」と「宝石シリーズ」の両方のお題を合わせて執筆したものです。 お題「ラブレター」「黒曜石」

いますぐ行動しなければならないのに、つまらない選択肢が行動をはばむ。 第34回「2000文字以内でお題に挑戦！」企画　参加作品

化け猫シリーズのＳＳです。FAでキョンシーの仮装をしたユエのイラストをいただきましたので、なんとかハロウィンに滑り込みました。 ユエ：右目が猫の呪い師。さる理由から、モノの怪を…

佐藤菜のはさん企画「300文字の死」参加作品 https://kakuyomu.jp/user_events/16817330648923680337　

屋根のにしつらえた「台」の上、遺影と共に男は南の空を見る。ささやかな星に乗って、妹が帰ってくる ※掌編集「文披31題のうちの10題」（https://kakuyomu.jp/w…

美しく生まれたらその美しさにすがらなければならないと、いったい誰が決めたのか。 ツイッター企画　#トゥーライ　第25回に寄せたもの お題：錦鯉

珠の落下にもいずれは終わりが来るのでしょうが、珠に生きる彼らにとってはあずかり知らぬことであります。 ////////////////////// トゥーライ（https://…

（うっかり非公開にしちゃったので、もっかい公開します） 文披31題（ふみひらき31題）という、31作書く企画に参加し、10こ書けたやつです。

テレコテ湖沿いにある町のるーせー売りは、るーせーが焼けるまでの間、よくむかしばなしをするのでした。 むかしむかし。まだ空と山が鎖でつながってて、カジャンカジェンガが雲を布団に昼寝…

地上300メートルに浮かぶ巨大なフラットドローンの上。足元の電磁床に浮かぶマークは15番。マークの向こうに透けて見える都会の夜と、ひときわ明るくライトアップされた王立競馬場と、俺…

メリーと田中がお互いの背中を追い続ける事になります。

「あの人」になりたいと思った高性能六軸アーム、FCMQ205－W38のお話です。 定期メンテナンスに現れる「あの人」の動きには独特のリズムがあって、完ぺきなリズムで動く六軸アー…

右目に猫の魂を、下腹に魔女の魂を抱え、死ぬことのない娘「化け猫ユエ」 死ぬことはないが、死に瀕するたびユエは思い出を喰われ、なくしていく。 そんな中での結婚生活が終わり、未亡人と…

同棲カップルの他愛ない会話。性別はお好みで。

ベテランの女流プロ騎士は仕事仲間に不満があるようです。

化け猫を妻とした男が「お二方（おふたかた）」へ語る思い出話。ここではない場所で語られた、魂の独白。 初めて聴いた声は「ぎゃ！」 初めて言われた言葉は「いたい」 初めての笑顔は「…

渾身のノンフィクション

電気通信の経路と内容を自在に改ざんできる妖精に出会ってしまった、丸山。

ある朝カーテンを開けたら、見知らぬ女の子がベランダで掃除機を抱えてた。掃除機で「空の悪意」を吸い取るバイトと言うけれど、お給料が出てないってどういうこと？　使命感を胸に空を飛ぶ高…

年を取らず、子宮に魔女を抱え、思い出を喰われる娘、ユエ。 眼窩に宿る猫の目リールーを相棒に、呪い師として放浪している──はずだったのだが、どうやら結婚していたらしい。 魔女に喰…

終末を目前とした年末の帰省で、母はジップロックと大きなせんべいの缶を出してきた。 これにしまえと、そういうことらしい。 （第十一回本物川小説大賞参加作品） /////////…

自主企画「長編出張読み切り博覧会Vol.1」参加作品。 お題は「食事」です。 元の長編はこちら。 「ヨゾラとひとつの空ゆけば」 https://kakuyomu.jp/work…

長い黒髪を束ねた戦士たちと、花の玉座で待つ蘭の君の創世記。 （第一回神ひな川小説大賞参加作品） （お題: ハッピーエンド）

弟が入院するとの知らせを受けて、兄はKindleの中身を整理した。 （第一回イトリ川短編小説賞　大賞受賞作品） （お題『たったひとつの望み』）

2020年7月11日 02:43に目を覚まして04:00までの間に連投したツイートのコピー。 誤字修正と多少の整形はした。

翡翠の海に囲まれた島で、少年は腐れ牛の怪を喰う化け猫娘に出会った。 中途半端に人間臭い娘に、人なのか、モノの怪なのかと問えば「どっちがいい？」と聞いてくる。 そんな娘と友だち…

宇宙の片隅で起こった生存と死へ、私のSFバージンを捧ぐ。 (第二回こむら川小説大賞　謎のストクリス賞受賞作品） (テーマ: 擬態)

ア「インタビュー？　俺たちに？　なんで？　今流行りの新聞ってやつか？」 ヨ「そんなのどうだっていいじゃないか。面白そうだよ、やってみようよ」 というわけで「ヨゾラとひとつの…

「女ばかりを好んで喰うモノの怪が出ております」 「食事中に聞きたくないです」 猫の右目にヒトの左目、大きな平笠をかぶった呪い師ユエと、その右目にして相棒のリールー。そしてユエの…