「虚構/現実」を含む小説

近くのシネコンが８月をもって閉館することになりました。 その追悼などを込めて、私なりの「物語」を一つ。

23歳のOL・水野美咲は、人気SNSアプリ「ナイトウィスパー」で都市伝説を投稿するアカウントを運営していた。このアプリは深夜3時から4時の間だけ投稿できるという特殊な仕様で、若者…

冬夢と書いて「ふゆめ」と発する苗字を持つ友人が、次第に〝ぼく〟を日常から非日常へと追い詰めてゆく。

友人である上野に小説を批評してもらっている男は、創作の参考にしようと合コンに参加することを決意する。和泉ミナコとの出会いと、上野からもたらされる小説への指摘。創作に対する男の葛藤…

新進気鋭の作家Aが書いたミステリー『終焉の館』は、事件の真相を明かす前に突如途切れ、作家A自身も失踪する。書評家・篠原涼はその未完の物語を追い求めるうちに、現実と虚構の境目が歪む…

バーチャルアイドルって、あくまで架空の存在、現実に生きてるわけじゃない。 実際、人間の女性は性格や意思を持ってるだけに扱いが面倒くさいってこともあって バーチャルアイドルに癒さ…

八万人のフォロワーを持つインフルエンサーであり、優秀な会社員でもある中村。SNSの中の彼女は完璧な笑顔で人々を魅了し、現実の彼女は淡々と日々をこなしていく。それは「演技」と「現実…

平凡な鉱夫の子供のロージィは、逃げた親の代わりに借金を背負うことになって働いていた。しかし、ある日彼は逃げ出して、誰も行き先を知らない列車に偶然乗ることができた。その列車で、彼は…

現実を生きることができない少女は、今日もひとり夢を見るだけ。

昔、小説の冒頭として考えていたもの。 語りかける相手が少年の場合と、少女の場合の二つを考案しておりました。 読み直し、少女の方を採用することにしたので、少年版はこちらに投稿させて…

故人と繋がるSNS「コジッター」について、思ったことを書いています。

「――この中に、僕らのユートピアがあるんだ」 なんの衒いもなく、君はそう言って笑った。月のない夜、不意に頭上に現れた太陽のように。 「あの子は鈍感だから」、大人たちの声は届かない…

一人で暮らしていた来愛（らいあ）は自分が自分と一緒の写真を見つけて、住み慣れた場所を離れて旅に出る。 日々を生きていることに疲れていた杏珠（あす）は、空想の中の自分に手紙を書い…

文章や言葉やシチュエーションでちょっと遊んでみようと思って書いたものです。 参加しているサークルの同人誌に最近出した短編です。

区役所で働いていた一之瀬純は、ある日突然東京都知事直々の内示で新設された施設に行かされることとなった。 渋々そこの施設に行くことを決めた純は、下見も兼ねてそこの施設を見に行くこと…

　2008年1月5日、榊原探偵事務所の自称助手である立山高校ミス研会長の深町瑞穂は、友人からネット上で話題になっている都市伝説「きさらぎ駅」の話を聞き、興味本位で榊原に話した。と…

　2007年12月、人気魔法少女アニメ『少女戦隊「ジャンヌ・ピュア」』の声優の一人・北町奈々子の首吊り死体がマンションの自室から発見された。警察は諸々の状況から彼女の死を自殺と判…

2022年 冬。大学生の山神達也は、半年前に亡くなった中学時代の友人・三鳥文哉の墓で、謎のUSBメモリを発見。同時に、そこで出会った探偵を名乗る少女・暁たきびに連れられ、駅前の図…

自主企画参加用として「秋島短編夜話」より抜粋したお話となります。 イベント終了後、こちらの投稿は削除する予定