「江戸時代 浮世絵」を含む小説

将軍は八代吉宗から九代家重に代替わりした。 だが吉宗はまだ大御所として質素倹約の政治に力を尽くしている。庶民にしわ寄せが来るのはどの時代も同じだろう。江戸はそんな締めつけばかりの…

江戸は寛政の頃の話である。 お照が紹介された奉公先は吉原の菓子屋。 そこの女将こそはフランス革命から逃れてきた王妃マリー・アントワネットであった。 菓子作りを学びながら息子のシャ…

池田直行（いけだ なおゆき）、二十五歳。 絵師見習いとして師のもとで修業に励むも、春画を描くことに苦戦していた。そんなある日、僧・玄光から奇妙な依頼を受ける。 大名の正室、絵師…

その迷い、気から心からそれともあやかしから……？ 江戸時代の浮世絵師鳥山石燕の妖怪画そっくりの妖怪たちが、人の心に巣食う一筋縄ではいかない恋愛の綾に絡まり迷わせる。 そんな迷いを…

江戸時代後期に活躍した浮世絵師『鳥文斎栄之』。九代将軍家治に仕え、浮世絵師喜多川歌麿のライバルとして名をはせる。しかしその正体は、訳あって男装した女性だった。※史実の人物ですが設…

とんだ騒ぎになった花見の宴の席に背を向けて歩み去る浪人に向かって、 「東洲斎先生！」 浮多郎が呼びかけた。 「先生が甚兵衛を？」 浮多郎がたずねると、東洲斎は無精髭の顎を撫でなが…

あらすじ※ネタバレあり注意！※ 主人公、男子大学生結衣は、時代劇や江戸時代の浮世絵に出てくる髷が大好き。 大学では、髷好きとして奇異の目で見られる日々を送っていた。 そんなある日…

加瀬崎十郎：葛飾北斎（本名鉄蔵）の次男。加瀬家の養子となり、御小人目付を拝命している。北辰一刀流の遣い手。実力を知る者は善次郎のみ。 善次郎と組んで、事件の真相を追う。 お栄：…

ある日、化政文化真っ只中の江戸時代に転移した主人公.....亀有涼子（カメアリ・リョウコ）はひょんなことから伝説の浮世絵師こと葛飾北斎の家に暮らすことになったのだが.......…

浮世絵師が拾ったのは、のっぺらぼうの娘だった。浮世絵師の腕活かして、チョチョイのチョイと目鼻口を描いたら、驚くことに美少女に。その娘が、岡っ引きの手伝いをして、事件に挑みます。

約10万人の死者を出した江戸時代最大の大火災。後に恋の病でこの世を去った娘の振袖が原因だったとと噂されたことから歌舞伎や浄瑠璃、浮世絵でも「振袖火事」として有名なお話。振袖が引き…

司馬遼太郎さんのエッセイから起ちあがって来た青春のほろ苦い記憶。そして、縄文土偶のレプリカ製造をめぐる苦い記憶。博物館の出来レースの当て馬にされた零細企業は、権威主義の考古学界の…

　さあさ寄ってらっしゃい見てらっしゃい。 　舞台は江戸、東都浅草のとある貧乏長屋。 　辰政って頑固親父の一人娘お鈴が、そいとげたいってえ男をつれてきた。 　見ればその野郎、二本…

子どもみたいな人だ。 七歳の周三郎はそう思った。 その男は、無邪気な少年のようであった。 《浮世絵師：歌川国芳・河鍋暁斎（師弟）》 2020年5月1日～6月1日 歴史創作企画…

左門之助は、鳥越の埋め立て地でみずから墓穴を掘った。 穴の前で腹を斬るところを、東洲斎に絵にしてもらい、穴に埋めてもらう約束をしたのだ。 もうひとつの約束は、そのハラキリの絵を、…

　親の莫大な借金を背負ってしまった俺。自己破産しかないと覚悟を決めたら、怪しげな組織から信じられない話が舞い込んだ。それは、過去に行き、浮世絵を買い付けて戻って来て、それを売って…