「密室」を含む小説

「数ミリの隙間さえあれば、奴らは侵入する」 築30年のボロアパートに引っ越してきた男を襲ったのは、寒さを逃れて集団で押し寄せるカメムシの群れだった。 潰せば悪臭、払えば増殖。 …

隣室のないはずの壁が、叩かれている。 その音は上下・左右・前後へと広がり、 ゆっくりと、逃げ場を塞いでゆく。

「「断る」 　そう言って俺・護（まもる）は、幼馴染でありかつての恋人・美継（みつぐ）の寄りを戻そうという頼みを一蹴した。 　俺たちが別れたのは金持ちの男に美継を寝取られたから…

文化祭のあと、文芸部部長の俺は、後輩の女子から白い薔薇をプレゼントされる。 照れ隠しなのか、後輩は「飾るついでです」と言って、部室の花瓶に薔薇を一本挿した。 しかし、翌日俺たち…

ダンジョンに挑戦する冒険者が耐えない現代 力尽きた死体を回収する二人一組の迷宮葬儀屋 しかし、今度はドラゴンの巣へいかなくちゃいけない……！？ ↓前回の投稿↓ 『密室体内時計…

太陽の下では誰も、その病院の名を口にしない。 都市の片隅で人知れず囁かれる“失踪事件”。 共通点は一つ――姿を消した者たちは皆、いつの間にか“美しくなっていた”という事実。 大学…

――勇者を殺したのは、勇者だった。 異世界に召喚された八人の勇者。 そのうち一人は、腹を貫かれ、全身を焼かれ、密室の宮殿で殺害された。 容疑者は――残る七人の勇者全員。 現…

うつ展開もストレス展開もゼロ！　ちょいエロハーレムを見たい人必見！ これはクラスの何にも属せない俺と、特徴的な地味っ子たちが密室で乳繰り合うだけのお話。 ぼっち高校生の俺は、ある…

「お――お前達、あれをさらったのか！？」 地方都市の暗闇で蠢く人さらいの悪辣集団。彼等のバックには多数の企業に食い込む組織があり、警察も手が出せない。 今日も彼等はいつものように…

『Till Blood Do Us Part（ティル・ブラッド・ドゥ・アス・パート）──愛が誓いを越えるとき、祈りは血に反転する── 』 「死が二人を分かつまで」──その誓いを、…

その血筋の女は、目的のためなら全てを踏み台にする。 愛人を埋めた夫。作り笑顔の妻。平穏な家庭に響いたのは、死者からの着信音だった。 なぜ殺した女が東京に？ なぜ空っぽの墓穴がそこ…

　【カクヨムコン１０短編賞（エンタメ総合部門）＆読み切りコミカライズ賞受賞作】 　俺たちは遭遇してしまった。『雪女』が人を殺してしまう場面に。 　「このことを誰にも言わないで。…

桜と付き合いはじめた俺、進藤。メイ探偵のサツキ。俺達は卒論の為に、パキスタン国カラチ市にやって来た。そこで殺人事件がおこった。被害者は領事館員の舘山寺。 犯人は領事館の中に居るの…

晴れて大学を卒業し、小伏凪沙探偵事務所に就職することになった渡橋銀杏。もうすぐ事務所で働き始めて一年になる初めての冬、ついに初めての捜査依頼が訪れた。依頼主は日本有数の大グループ…

震度七の直後、集合住宅の一三〇三号室で男性が死亡していた。 ドアは内側から施錠され、凶器は消え、証言は揺れによって歪んでいる。 現場に入った“観測者”である主人公は、 二人の住…

ミステリに疎い作者が決めた。 「本作にはR15要素を全部盛り込む」 物語のお約束を理解したメタ推理探偵が立ち上がる。 密室をぶち破り、血みどろの現場で残酷描写をクリア！ 残酷、…

冷たいネグレクトに耐える少年・綾瀬颯は、兄を見殺しにした拭えない罪を背負っている。ある土砂降りの日、空腹に耐えかねた彼は泥まみれのカレーパンを拾い食いをする自らの絶望的な姿を一人…

謎の密室に閉じ込められた被験者 今にも爆発しそうな首輪に気づきデスゲームが始まる。 しかし、そのデスゲームはどうやらフリーサイト製のようで……？ ↓前回の投稿↓ 『アイドルへ…

既卒二年目の葛西颯介は、最後の望みを賭けて「ミライ創建株式会社」の最終面接に臨んだ。初任給五十万円、完全週休三日制。条件は破格だった。 会議室に集められた七人の就活生。だが三十…

密室で死んだ論理学者。 自決も他殺も成立しない現場で、 彼の思想だけが完全な答えを示す。 ミステリとは一線を画す超論理思考実験掌編。