「和風スチームパンク」を含む小説

機構の不具合により長雨が続く都市。異国生まれの義足の科学者は、激しい湿気に苦しんでいた。 彼に手を差し伸べたのは人工生命体の『翡翠』。彼女の癒しの力と、奇妙なほどの甲斐甲斐しさに…

舞台は、”鬼”と呼ばれる異形の存在と人間が共存する小さな島国。 人間の血を糧とし、怪異と呼ばれる異能の力を扱う彼らが恐れるものは、自身の記憶の崩壊だった。 その恐怖から逃れる方…

【第1章】 機械と魔術が共存する〈ヒノモト〉帝国――帝都カムイにあるヒノモト図書館に勤務する七瀬ミズキは、眉のあたりに大きな切り傷があり、隊服の上に派手な着物を上着代わりに羽織っ…

蒸気機関が発達した明治の日本。その世界には蒸気機関の技術を会得するため、ウィザックと呼ばれる宇宙人が訪れていた。 そんな彼らとの交渉や交流を管轄する政府組織、通称“機関”に憧れる…

墨田の中洲に天樹が降りて二五年。 上野の駅に降り立った仙台青葉の伊達娘・早坂あかりは、史上最年少の特級異星言語翻訳師である。彼女は自分だけにできる仕事を求め、宇宙人出島の帝都東…

二十一世紀の東京。科学は発展し、人々は宇宙に夢を見ながら、妖怪・鬼神・魑魅魍魎を恐れ、時には利用しようとする。「この世」の技術、「あの世」のエネルギー、そのふたつに囲まれた混沌の…

時は１９世紀末。鳴治の時世。 鎖国をせず、英国との貿易が盛んだった日ノ本は、江戸を中心に蒸気大国としての地位を確立していた。 しかし、1868年。×月×日。世界同時多発的に発生…

　天喜二年（1054年）。 　藤原道長の孫、後冷泉天皇の御代。 　 　とある陰陽師が蒸気機関を実用化してから、二十数年。 　摂津国渡辺津にて上洛を夢見る少年は、ある日、京から来た…

逢坂怪夷奇譚スピンオフ作品(笑) エイプリルフールの作者のお遊び企画が現実化。 不定期連載予定の短編集。 これは、逢坂の街で繰り広げられるある動物達のグダグダな日常である。…

棕櫚は作る。蒸気機関の機械を。 灯篭は導く。求める者を屋敷へと。 屋敷は佇む。海底都市を見下ろすように。 ここは黄昏灯篭の屋敷。 あなたが求めるのは、富か技術か、それとも。