おうさか聖剣アニマル奇譚

夜桜 恭夜

序章ー謝罪会見だよ三日月くん

 



 カシャ、カシャ。

 フラッシュのたかれたとある会見場。

 中央には小さなテーブルと椅子が置かれ、そこにネクタイを付けたハリネズミが一匹。

「この度は、作者の近状ノートをハイジャックしてしまい、申し訳ありませんでした」

 小さな頭を下げ、ハリネズミー三日月は身体を丸める。

「作者の近状ノートをハイジャックして、何がしたかったんですか?」

「それは...エイプリルフールに浮かれてつい...」

「出来心という事ですか?」

 三日月にマイクを向けるのは、一匹の猫。

「出来心...っていうんですかね...?」

「ハイジャックの際、ゆかいな仲間たちと仰っていたそうですが?何をするつもりだったんですか?」

「あ、それは...氷花に言うように言われて...」

「では、ハイジャックを仕掛けたのは作者ということですか?」

「いえ...僕も乗っかっただけで、僕は、みんなに面白くなってもらおうと」

 肩を震わせて泣き出す三日月。

 そんな三日月の机に、すっと、一枚の紙が渡される。

 陰にいるスタッフから読むよう指示を出され、三日月は紙に書かれた文章を読み始めた。

「ん?えっと...ゴールデンウイークという事で、おうさか聖剣アニマル奇譚の連載を実現致します。これは真実です。そういう訳でそこのハリネズミにはその事を謝罪してもらいます...え?始まるの?」

「三日月さん、どういうことですか?説明してください」

「あ、なんか本当に始まるみたいです...えっと、おうさか聖剣アニマル奇譚始まります...嘘企画を実現させたことをお詫びさせて頂きます...なにこれ?」

「グダグダだあね」

 こうして、一匹のハリネズミによる謝罪会見は幕を閉じた。


 これは、これから始まるぐだぐだ劇の序章に過ぎないのであった。

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