「言葉 幻想」を含む小説

水底に抱かれ眠るうつくしい女に、少年は供物として捧げられた。 『山神の娘』と呼ばれる、異形の血を引く末裔の女――蝶。 蝶の『供物』たる少年、夜杜。 繰り返される言葉の、結ばれ…

「火竜」と呼ばれる命知らずの傭兵と大陸を旅する「語り部」パルヴィーズが、夜毎に語る、妖しくも美しい「魔物」に魅入られた者達の恋物語。 「大陸」と呼ばれる世界に伝わる異類婚姻譚や…

宇宙のどこかにある、双子の惑星。時に大地と大地が向かい合うほど接近する両惑星には、それぞれ似たような生物が生息し、似たような人類が似たような文明を発展させていた。空の先にある異世…

星は一方的に、言葉を訴えかけてくる。少女の上を流れながら、誰かの心を叫び続けている。 どこか夢のような世界。幻のような幽玄の世界。 流れ星が降り注いでくるてっぺんだけの塔と、そ…

第７回ポプラ社小説新人賞１次選考通過作品 　 商社マン・小暮俊太郎は、スーパー・コンピュータ開発競争に勝利する切り札となる希少鉱物・ブルーダイアモンドを加工する技術開発のプロジ…

来月、僕は猫と結婚する。 海の見える丘に建つ、角砂糖のように真っ白で美しい教会で式を挙げる。 宝石商の僕が出会った、言葉を話す美しい猫。 青い不思議な瞳を持つ彼女は、前世の記憶…

なぜ、旅をするのか。その問いかけに、養父はいっとき口をつぐんで、焚き火を見つめた。それからゆっくりと、昔語りをはじめた。はるか西南の地にある豊かな森林と、そこに棲む、人の言葉を話…

日常であり、日常で無い。 当たり前である事の必要性と、排除されつつある物とは？ 村での体験を通して、少しづつ成長していく若者は、記憶と行動力で、パズルを完成させる事はできるのか？…