夜闇(よやみ)の薄明かり

作者 由海

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★★★ Excellent!!!

壮大な世界に、複雑に絡み合った人間関係。リアルです!
作者さんの巻き起こす奇跡の結晶のように、とても美しくありがたいものです。
ただ、語り継がれる内容は悲劇なのですよね。ぐすん;;
これで泣かなかったら、土下座でもなんでもするよ、と言いたくなる心の中の大事な物語。誰かに伝えたくなるメッセージ。

★★★ Excellent!!!

ほの暗くも純粋で美しい、人と魔のものの異類婚姻譚。
姿かたちではなく、魂の在り方が響き合えば愛し合える。

本編未読で外伝のこちらを先に拝読してしまいました。
奥行きのある幻想異郷に引き込まれ、魅せられます。

第五話「冷たい夜の獣の王国」がいちばん印象的でした。
強く情熱的で、烈しく一途な愛が貫かれる様が美しかった。

★★★ Excellent!!!


活字を追うごとに脳裏に浮かぶ薄明るい灯火と、伝承を口ずさむ語り部の姿。
落ち着いた雰囲気の作品で、幼少の頃寝る前に読み聞かせられた童話に近いものを感じました。

切なく、悲しく、でもとても優しくて暖かい。
一章毎の分量は少ないながら、気づけば物語に引き込まれてしまいました。

特に気に入ったのは三章の「贄の姫と竜の石」ですね。
どこか教訓めいたものを感じました。
「運命を自分で切り開く」
それって冷静に考えてみれば当たり前なことですが、いつしか人間はその心も忘れ、いるかもわからない神様に自分の運命を委ねてしまっている。
そんな愚かな人間を神様が救ってくれるはずもない。
しかし、自分から運命に抗おうとした彼女を神様は見捨てなかった。

竜と彼女の美しくも切ない愛情に鳥肌が…

文句なしで、素晴らしい作品でした!

★★★ Excellent!!!

本編『最果ての、その先に』の作品世界の基となる神話、伝承の短編集です。
愚かで弱く、欲深な人間たちに対し、圧倒的な力をもつ天竜や聖魔、妖魔たち。両者の間に生まれた、悲しくも美しい異類婚姻譚が多いですが、最後の話は少し違い、術師を束ねる女王と彼女を護る戦士の、生死を超越した愛の物語となっています。
人と魔が分かたれる以前――薄暗がりに覆われた世界が、この物語の舞台ですが。その世界のさらに奥に存在する暗がり、情念といったものを感じさせます。また、この作者さまの描く魔物たちの、なまめかしく美しいことは、「妖艶」という言葉がふさわしいと思います。
 私は本編を読了してからこちらを拝読しましたが、そうすれば、作品の世界をより深く知ることが出来ます。また、こちらを先に読めば、神話、伝承と、本編のつながりをより理解できることでしょう。

★★ Very Good!!

『人間』の愚かさや醜さ、それと対比して異形の者との美しき愛を描いた一つの神話でした。
本編へと繋がる要素や補完する部分が書かれていると共に、独立した短編連作ファンタジーとしても楽しめる内容になっていたと思います。
時に緻密な文でありながら力強い感情を。時に簡略でありながら多くの情緒を含んだ文章など、見事な技法でそれぞれの物語を浮かび上がらせていました。
本編を読んだ人は必読であり、この作品から入った人は本編へと、そう思わせる誘導が上手くできている外伝だと感じました。

★★★ Excellent!!!

 異形の存在を黒、人間を白とした場合、そんな物語です。
 人は必ずしも美しさに愛しさを持つのではなく、醜さにも愛しさを抱く。異形の存在である妖魔や龍を愛し、その愛しさを一生抱き続けた愛の物語と言えるでしょう。
 文章による愛情描写がとても繊細。かつ大胆。自分の中という小さな枠組みでの話ですが、かの作家の恋愛及び愛情に関する表現力は、軍を抜いていると言っていい高さです。
 是非この作品から、本編であります作品へと手を伸ばしていただきたく思います。

★★★ Excellent!!!


惚れました。

純愛を根っこに据えて描くシリアスなハイファンタジーとSFが、私は大好きです。滅多に好みの作品に会えないので、最近はライト系にも手を拡げて読みまくっています。
本編は20万字ということで、まずは外伝で試し読み、と思いました。が。これは良い!
繊細で美しい異種婚姻譚。書くというより、編むという感じ。一語一語の響きがとても美しい。

本編は腰を据えて、じっくり楽しみに伺います。良い物語に出会えた♪