人と魔が織り成す神話

『人間』の愚かさや醜さ、それと対比して異形の者との美しき愛を描いた一つの神話でした。
本編へと繋がる要素や補完する部分が書かれていると共に、独立した短編連作ファンタジーとしても楽しめる内容になっていたと思います。
時に緻密な文でありながら力強い感情を。時に簡略でありながら多くの情緒を含んだ文章など、見事な技法でそれぞれの物語を浮かび上がらせていました。
本編を読んだ人は必読であり、この作品から入った人は本編へと、そう思わせる誘導が上手くできている外伝だと感じました。

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