黒を愛した、白の物語

 異形の存在を黒、人間を白とした場合、そんな物語です。
 人は必ずしも美しさに愛しさを持つのではなく、醜さにも愛しさを抱く。異形の存在である妖魔や龍を愛し、その愛しさを一生抱き続けた愛の物語と言えるでしょう。
 文章による愛情描写がとても繊細。かつ大胆。自分の中という小さな枠組みでの話ですが、かの作家の恋愛及び愛情に関する表現力は、軍を抜いていると言っていい高さです。
 是非この作品から、本編であります作品へと手を伸ばしていただきたく思います。

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