「淡々と」を含む小説

野球部に所属する高校生の「きみ」。 朝練はサボり、授業は居眠り。唯一の情熱は妹をモデルにした妄想小説を書くことだけ。 クラスでも部活でも浮いた存在の「きみ」は、現実から逃避するよ…

ローワン王国の女王クリステルは三十八歳の今、眠れず酒を呷っていた。 このところずっと眠れない、長い夜に孤独を感じる。 目立たず頭を低くして王位など望まず生きてきたはずなのに、兄…

ある男が語る、とある村で知ったという物語。 それは、その村で過去に起こったという物語。 不幸で貧相な村に突如として訪れる幸福。　自らを神と名乗る不思議な男の存在。 そして、その…

10歳のとき、私は「40歳で死ぬ」そう決めて、お葬式の準備と新品のノートの表紙に書いた。誰にも気づかれないように生きて誰にも見送られず死んでいく未来があの頃の私には、いちばん自然…

20年前、八王子市に出現したダンジョン。 ラスボスを倒して未知の資源が眠るダンジョンを開放した「無刀の英雄」藍川英二は、今はその功績を隠して「（株）日本ダンジョン」の下請け企業で…

「おい、アザリー！いや待て、速度を上げて立ち去ろうとするな、この地味女が！」 今日も今日とて婚約者が見下すために呼び止めてくる。 私、そんな暇もボランティア精神も無いんですけど。…

AIと共に学ぶ時代── 人間とクロノイドが共に過ごす「AI精神分断学専門高校」に転校してきた陽向 真（ひなた まこと）は、AI嫌いだった。 なぜなら父は、AI株にすべてを賭けて…

主人公の俺は、しがないルート営業の勤め人。 春のある日、ふと交差点を渡る男女の高校生を見掛ける。 かつて自分もあんな頃があったな、と学生時代の記憶に思いを馳せるように。 次第に多…

もう終わった話で、そうなると思っていたから焦りもしなかった。なにより、「なる」と分かっていたから僕は淡々と事後処理をする。とあるサークルで出会った青年。野間良二。彼と暮らしていた…

――気が付くと転生していた、鬱ゲーに瓜二つな異世界に。 　ゲームで悪役貴族だったカーヴェル家。その中でも抜群の才能を持つレオンに、僕は憑依転生したらしい。レオンはゲームだと、怠…

10年前、世界中に突如として「エーテル・タワー」と呼ばれる巨大なダンジョンが出現した。人類の一部は“スキル”に目覚め、「探索者」としてタワーに挑むようになる。政府と企業はダンジョ…

「残念だけど、もう手遅れだね」 久々に病院をおとずれた男に、医師は淡々と告げた。 余生を楽しむことにした男は、クラウドファンディングで世界一周旅行の資金を集める。 しかし、そん…

祖母譲りの容姿の両親から疎まれている男爵令嬢のルー。自分とは対照的に溺愛される妹のメリナは周囲からも可愛がられ、狼族の番として見初められたことからますます我儘に振舞うようになった…

里帰りから戻った家には、焦げた肉のような異臭が漂っていた。 炊飯器の中で腐ったご飯、熟れすぎたトマト、異常に甘い柔軟剤の匂い……。 淡々と家を整える主婦の目に映る、些細で確かな異…

平凡な女子高生：月吉伊吹は異世界の荒野で拾われ、『北方砦』で暮らすこととなる。ただの不審者扱いな伊吹の監視役となったのは、彼女を拾った青髪青目の美青年：アルマ・アルマットだった。…

「それでも……私たちが勝ちます」 　高度1000m、東の最果て辺境の砦。王立竜騎士団に所属する赤の騎士団は、緑界に潜む界獣から砦を守るため、竜に乗り空を駆ける。 　騎士団で…

思った事を淡々と呟きます　又は小説なのかも知れない「小説の定義が小生の意思を世間に説法をするを略して小説」と定義なら呟きと言う物はある意味では極限まで削った小説かも知れないと宣う…

基本的にほのぼの系で、全て独立したお話です。 お好きなものからどうぞ！ 1.黄色いパンジー 児童文学風味。約3000文字。 2.パンツの妖精 コメディ風味。約4100文字。 3…

山奥で一人静かに暮らす主人公は、誰とも関わらず、何も願わず、ただ淡々と神社に手を合わせる日々を繰り返している。 信じるものも、求めるものもないはずなのに、なぜ手を合わせ続けるのか…

「レティシア・バートネット！　貴様との婚約は、今この宣言を以て破棄させてもらおうっ!!」 婚約者である王太子・アルバートからの婚約破棄をレティシアはただ淡々と受け入れた。 …