「掌編 都市伝説」を含む小説

趣味のコスプレ投稿がバズり、承認を求めて仮面を被り続ける日々。 「優しい私」「輝きたい私」「裏側の私」――演じるほどに、素顔は遠のいていく。 やがて手にしたものが次々と“どろり…

奇妙な夢を立て続けに見た私は、友人にそのことを相談した。すると、記録として夢日記を付けることを勧められる。 　夢日記を付けると発狂するという都市伝説を警戒しながら、私は夢日記をつ…

些細な苛立ちを、弱き命にぶつけてしまった。 道端の蟻を踏み潰し、木に張られた蜘蛛の巣を傘で壊す。 ただのくだらない行為――そう思っていた。 しかしとある夜、炎に包まれた部屋の中…

旅行帰りの車内。 楽しい思い出を語り合いながら高速道路を走っていた二人は、ふと都市伝説の名を口にする――“ターボババア”。 それは笑い話では終わらなかった。 窓を叩く音、外に並…

宇宙の特別警察、エージェント・アマテルは地球に潜んでいる。その日常の瞬間から零れ落ちた彼が護る者たちへの、呟き。 短編というより掌編です。 ※ この作品は、創作です。虚構です。…

我々人類の辿ってきた歴史の全てが知りたいのです。 掌編だからこそ、スケールのでっかい話を書いてみたいと思いました！

開けば次の部屋。 扉は三つに増え、無言のドアマンが立ち、選ばれなかった扉の存在が重く迫る。 出口を探して選び続けても、外には辿り着けない。 選択に意味はあるのか。 それとも全て…

恋の願掛けに、片目だけを描き入れたダルマ人形。 願いは叶ったのに、右目を入れることを忘れたまま、ダルマは押し入れの奥で時を重ねていく。 やがて結婚を控えた引越しの最中、再びその姿…

ある日を境に、僕は「いないもの」として扱われる。呼んでも応えはなく、名前も呼ばれない。教室と夕焼けの校庭で積み上がる違和感の行き着く先は――。

半年前、占いが背中を押してくれた。だから今回も、同じように―― 今度はタロットではなく、星座占い。 火の獅子座と、地の牡牛座。その相性は、噛み合うか、すれ違うか。 ……ただひと…

昼休みの教室。 何気なく頼んだ占いは、思っていたより少しだけ重たくて、 思っていたより少しだけ、心に残った。 決めかねていた進路のこと。 目の前の選択と、その先にある何か。 …

タイトルにあるように 「言葉」「言の葉」 と、いうことで云うなれば「会話の文」のみで構成してみてます。 地の文（反対語として「天の文」、ではないんですね(-_-;)）が無い分、…

子供の頃、影に向かって無邪気に口にした言葉。 「ずっと一緒にいようね！」 三十年後、疲れ果てた男の前にその“約束”は姿を現す。 影は優しく声をかける。だがそれは、救済ではなく拘束…

デート中、偶然にもUFOらしき物体が写真に写り込み、歓喜するカップル。 バズり狙いでSNSにアップした途端、突然見知らぬ青年に話しかけられて…？

事件は解決し、探偵は鮮やかに犯人を指し示す。 ――大団円の幕が下りたはずだった。 だが、物語はここで終わらない。 作者の声が滲み出し、読者に問いかけが降りかかる。 浮かんだ顔は…

影は常にそばにあり、誰もが疑うことなく受け入れている存在だ。だが、もしその影がこちらを見返していたとしたら――。気のせいかもしれない、理屈で否定できるかもしれない。それでも背後に…

バイトの帰り道、ふとガラスを覗き込んだ。 そこに映っていたのは、見知らぬ時代の人々。 ほんの一瞬の怪異は、狸の影とともに去っていく。 都会で出会った“化かし”の物語。

ねえ、てるてる坊主って知ってる？ 晴れてほしいときに吊るす、あの白い人形。 その子は、てるてる坊主を信じてた。 もっと大きくすれば、もっと晴れるって。 祈りは届いた。でも、代わ…

友人の成功に取り残され、嫉妬と妬みに囚われた男。 その行き場のない感情が導いたのは、SNSで見つけた“呪いの手順”だった。 夜半、寂れた神社で槌を振るう。 打ち付けるたびに胸…

彼は確かに、そこにいた。 焔神に火を灯し、夜通し火の番をしていたはずだった。 なのに――朝が来る頃には、語る声も、姿もなかった。