「和風あやかし」を含む小説

母を亡くし、料理屋 五十鈴に引き取られていた小夏（こなつ）。 不遇な生活から抜け出せたのは、菓子屋 千寿堂の主、伊織（いおり）に見初められたから。 だけど。 結納金は、五十鈴…

　時は大正五十年。高圓寺家の妾の子である時生は、本妻とその息子に苛め抜かれて育つ。元々高圓寺家は見鬼や先見の力を持つ者が多いのだが、時生はそれも持たない。そしてついに家から追い出…

楠穂香(くすのき　ほのか)は、妖怪が出るという妖怪峠の坂道で、雨に見舞われる。 見かけない一軒の茶屋を見つけ、そこで雨宿りする。 妖怪と人間との茶屋を通した交流物語。

　唐傘お化けの半妖、折笠直仁は十八歳を迎えたその日、持ち主に福を呼ぶとされる妖怪ケサランパサランを拾う。 　その夜、折笠は不思議な夢を見る。半妖たちが集い『高天原参り』なるものに…

二〇〇〇年代。平成中期。日本のとある場所の話だ。 山背渚は家のしきたりにより、祠の封印強化をしに来た。しかし、やって来た時に祠は破壊されていた。封じられていた妖怪は異形の龍に貪り…

黒川ツバメは、空想癖のある女子中学生。ある雨の日、町で一番大きな河に落ちたツバメは、川底で巨大な白い龍と出会う。 カンダチと名乗った白い龍が、ツバメに言うことは「俺の大事な玉が…

甘味処「花月堂」は、地図に載らない。心に深い傷を負った者の前にだけ、そっと門戸を開く。 店主の神楽木花月は、人ならざる美青年。 彼が供する甘味は、人の心を過去の記憶の旅に導き、…

【和風伝奇×百合】おひとよしの尼僧・六花（りっか）は、過去の記憶を失っている。 ある日、村人を怪異から守ろうとした彼女の前に現れたのは、「あの世」を統べる女閻魔・皐月（さつき）だ…

真っ赤な瞳を理由に父から忌み嫌われた少女——鈴音は、瞳を隠すためにお面をつけることを強要され、喋ることも禁じられていた。 そんなある日、父から突如として妖魔の長との婚姻を命じられ…

神社に孤児として預けれた仁(じん)は狐の小さな神様「コン」と共にお偉いさん達のお手伝いをすることに。 神様や妖怪が誰でも見える世界での物語

｢一度悪事を犯した者が、善人になることは出来ない。｣ 裏社会に名を轟かせる殺し屋一族に生まれた少年、伊狛瑞希。 彼は殺しの才と、一部の人間にのみ宿される"妖術"に恵まれた。 …

時は、明治九年。異国の文化が馴染み始めた横浜の地で、元旗本の次男である桐嶋雄斗は、何でも屋「銀杏堂」を営んでいる。 頼りになる相棒と、優秀な使用人に囲まれ順風満帆な暮らしをして…

人里離れた幽世の山奥に、一人の陰陽師がいた。 名は波金（ばきん）。 左目に異形の義眼を宿し、世の理から外れた存在として、 庵で孤独に暮らしている。 ある日、彼の庵を訪れたのは、…

真人間も妖も巣食う人里離れた山奥に、夜生村という小さな村がある。 都会から車を走らせても、数時間を要する辺鄙な立地は、正に旅人すら近寄らない異境と言えた。 地図にさえ表れない、…

「君は一体、何者なのだろうね？」 「私は私です。それ以上でもそれ以下でもない」 新東宮の即位に沸き立つ中、南雲燕は藤の宮ーーーー蘇芳と花姫行列を見ていた。 そこで自分の名前が南…

この世界には『獣憑き』と呼ばれる存在がいる。彼ら彼女らは命の危機に瀕した時、歳経て妖と化した獣と契約しその命を永らえ、獣のような力を得てその多くが傭兵として生きていた。これはそん…

気づけば別世界にいて、記憶をなくしていた柚子菜。 あやかしが棲み、神様の補佐や神になるための修行を行う世界だった。 永峰というあやかしと婚約させられそうになるが、逃げ道がない。 …

“自分とは何か”を知っていく怪異譚。秘めた力を持つ天然女子高生・珠央。古びた絵巻物を抱えるクールな学園探偵・那由多。二人の出会いが六角町の運命と歴史を大きく揺り動かす。 次々と起…

古くから龍神信仰が残る山間の村。巫女の血を引く**水尾清野（みずお きよの）**は、両親を亡くした後、親戚一家（宗次、美緒、綾乃）に虐げられ、使用人以下の生活を送ってきた。 そ…

神の血を引くと言われる朔夜と、あやかしの血を引く百瀬は、幼馴染から許嫁となった。 神やあやかしが迷信となりつつある帝都で、同じ時代に生まれたふたり。 誰もが太鼓判を押す仲良しで、…