「#短編連作」を含む小説

探偵業を営む26歳の青年、清水仁は事務所を借りる金もない貧乏人。 碁会所や銀行、クリーニング屋で依頼人と待ち合わせる仁は数多くの奇妙な頼みを聞く。 幼馴染で腐れ縁の「喫茶／B…

　『伝えたい思い』を時も場所も関係なく、手紙というかたちに代書してくれる不思議な代書屋のお話です。 　とある私鉄沿線にある月見坂商店街。そこを抜けた先に、ヒイラギの代書屋はありま…

プレイヤーにはリアルがある。 リアル生活とゲーム生活のはざまで、うまくいったり、いかなかったり。 あのとき、画面の向こうに居た君に捧ぐ物語。

蒲焼きになる寸前で死に損ねた鰻の与汰郎。澪ノ町(みおのまち)の河岸寄席(かしよせ)で、困惑する聴衆に向かって自分の一生を語り始める。透明だった幼生期から、性別の定まらない青春まで…

被害者、加害者、傍観者――。 様々な視点が交差するいじめの物語。 誰もが語り、沈黙し、考える。 正しさも救いもここにはない。 一つだけ残るのは、誰も何者でもないという痛みの静けさ。

被害者、加害者、傍観者、被害者の母親、加害者の取り巻き、被害者と展開していくものです。 誰かを否定したいわけでも、肯定したいわけでもありません。ご理解のほどよろしくお願いします。

竜と人の狭間にある者たち。 竜人を主体とする異世界群像劇ファンタジー『ドラコニダム』の掌編短編集です。 世界を知らなくても楽しめる、断片的な物語です。 ◆１話ごと完結 ◆作中各期…

　テトラノール国の田舎町に居を構える小さな会社・イストリア。青年のエルトゥス・アサラは「声を自由自在に変えられる能力」を生かし、人々に声と想いを届ける「発話（はつわ）代行人」とし…

　真面目な生徒会長をしているお嬢様学校の高校三年生の少女、日向明里は、恋にあまり興味のない毎日を過ごしていたのに、ある日、偶然の出会いから、生まれて初めて恋をした。（そのせいで、…

この小説はひとしずく×やま△様の楽曲『魔法の鏡』『鏡の魔法』にインスピレーションを受けて執筆した二次創作作品です。 今の現実を反対にさせてくれる魔法の鏡。 不幸な人生を幸せに反…

丹瘴。それは病であり、人の貌を失い獣へと変貌させるもの。 丹瘴の跋扈するそんな地で、一人の詩人が人のまま消えようとする。 肉体は崩れ、爪は伸び、言葉すらも歪んでゆく。 それでも…

ビーグルの小車、ミミズクの勦介 地方都市でルームシェアする2匹のフリーターとそれを取り巻く周囲が織り成す緩さも辛さも優しさもそこそこにある、飯あり恋愛ありダラダラありの、いたっ…

AIと語らう青年、被災地の町で育った少女、清掃作業員、保育士、名もなきエンジニアたち。 彼らは誰にも気づかれないまま、世界を支えつづけている──。 本作は、「声なき者たち」に耳…

放課後、決まった時間、決まった道。 彼と私は、ただ静かに歩きながら、日々のことを話す。 明るい日も、曇った日も。 笑い声が重なる日も、無言で並ぶだけの日も。 何気ない日常のは…

雨の日にだけ現れる不思議な古書店「月と時」。 そこには美しい店主・西園侑（27歳）と、美少女と見紛うばかりの助手・如月冴（22歳）、そして黒猫のみぃちゃんがいる。 この古書店を訪…

『夢幻泡影』――夢・幻・泡・影という四つの儚い象徴をめぐる、全十話の幻想短編集です。泉鏡花の耽美な語感を残しつつ現代文で綴った物語は、夜の静寂にひそむ灯りのように、読者の心に淡く…

地方の古い学園、旧校舎の奥に「絶対に振り返ってはいけない階段」がある。 鏡張りの階段を登ると、自分の心の奥底に眠る罪悪感やトラウマが映し出される。いじめの傍観、家族への憎悪、S…

いじめと貧困、誰にも頼れない高校生活の中で、少女・渋谷紗悠里は図書館である女性と出会う。 微笑み、話を聞いてくれたその人に、初めて心を許しかけた―― けれどその出会いは、あまりに…

月下の君―― 死を抱きしめた一夜にだけ咲く、白い花。 拙作140字小説「イチ。ヨン、ゼロ・ノベル」より、「月下美人」を十首連作に。 切なく終わる、怪異との恋歌です。 ◆カクヨ…

　力と引き換えに人の道を踏み外した魔道使い。力に酔い痴れる彼等を駆除するため、人類社会は狩人を放つ。 　どんな事情があろうとも魔道使いを許してはならない。 　ある者は苦悩し、…