「と言えば」を含む小説

真人間も妖も巣食う人里離れた山奥に、夜生村という小さな村がある。 都会から車を走らせても、数時間を要する辺鄙な立地は、正に旅人すら近寄らない異境と言えた。 地図にさえ表れない、…

僕、花道オウカはどこにでもいる普通の男子学生。 しいて他の人と違うところと言えば、正義の味方を目指しているところかな。 そんな僕をいつも支えてくれる、世話焼きの後輩ちゃんがいる…

何か壮大なキャッチコピー付いてますけどただの日記です。 ちょっと後輩（蘿玖さん）が始めたのに私が始めないのはな、と思ったのでやります。 更新は不定期になるかもしれませんが許してく…

　ダンジョン、そこでは価値のある道具が多数発掘されている。人々の生活だけではなく、あらゆる場所で活躍するそれらは、現代の生活にはなくてはならない物である。しかし、中には、人々の役…

放課後の図書準備室。 　成績優秀・品行方正・完璧無欠と名高い委員長――雪城は、突然結城の前で膝をついた。 「ゆっ……結城くん！　わ、私に“告白の言葉”を書いてください！」 　…

この世界には火、水、土、風を司る原初の光があり、それらは竜と巫女によって守られ、その恩寵により世界は大いなる繁栄を遂げていた。 けれど、ある時、人によって火の原初の光が盗まれ、世…

　2XXX年、人類は科学技術の進歩によって新たな次元に足を踏み入れようとしていた。インターネット技術はもちろん、移動手段の充実により21世紀初頭とは比べ物にならないほどに快適な生…

いつもの古書店で本を立ち読みしていた私ーー“桜木蒼華”は、一冊の本を手にした。 その本を開くと、私と一緒にいた幼馴染みの“柏木飛翠”は、二人揃って光に包まれた。 目を開けると…

人通りの多い繁華街の裏道に小さな喫茶店の小さな看板がひっそりと灯る。 その店の名前は「ともしび喫茶」 立地の良い場所なのにかかわらず、その店に辿り着ける者は少ない。 なぜなら、そ…

霧沢悠斗は、ごく普通の高校生──のはずだった。 放課後の旧準備室で、 クラスの女子・音海ほのかに半ば強制的に“恋バナ窓口”へと任命され、 気づけば優等生の氷見澄香、幼馴染の月城藍…

作家の「私」は、翻訳者・高坂レイと再び組まされることになった。 それは業務としては最適解だが、感情としては最悪の角度だった。 互いに名前を見ただけで胃が焼ける。 それでもプ…

水無月ましろは、ごく普通の読書が好きな女子高生。 変わったことと言えばヒーローモノが大好きなところくらいだろう。 そんな彼女はある日、部活の顧問であり兄のような存在である人物『神…

大介は泉中学の2年生。仕切り屋の弘毅、優等生の昴、サッカー少年のナオシの三人の仲間がいる。 11月最後の木曜日、人々が感謝祭を祝っているさなか、一人の女性が、飛び降り自殺した。彼…

三年生の夏、桜は突然いなくなった。 残された三人――柊二、蓮、楓太は、 それぞれ“自分のせいだ”という後悔を胸に、 止まった時間の中でもがき続けていた。 数年後に集まった三人は…

どうも、端的に言えば発達障害者です。ただしそれは私の一部であり、私の全てに影響する要素です。 ――障害、ハンディキャップ、多くの他人と違う自分を自覚し、それを抱えて生きていくこと…

“神”という存在が支配する世界。 神の力が魔力として世界に存在し、人々はそれを用いて魔法を使う。そうして日々暮らしている。 神から下される神託は王様の言葉より、市民の言葉…

その翡翠（あお）き彷徨い。 ある魔術師の物語。 ＜あらすじ＞ 聖キーラン歴、１０００年。突如として世界は不死者の放つ瘴気にも似た霧に空が包まれる。 当初はいずれ晴れるだろうと見…

アルスフィアに住むサキは、友人のエルガーと同居し日々を過ごしていた。 そんなある日、サキは人攫いに襲われていた少女、アヴィを救ったのだが、その少女は自身が世界樹に関わりがあると言…

物集誠人（もずめまこと）には人に言えない能力があった。 人の“秘密”が影の濃さとして見え、そして苦痛という代償を払えば、その秘密を『読む』ことができた。 影が濃いほど秘密は重く、…