「文学ファンタジー」を含む小説

【全28話／完結】 　陽元友和（ひもとゆうわ）は四月から城東区立希望ケ原中学校の二年一組に転入することになった。そしてその日、もうひとりの生徒が同じクラスに加わることとなる。 …

女神を信じ、癒しの祈りを捧げる修道女クララ。 種族の垣根を越えた旅のなかで、仲間たちとの絆と祈りの力が試されていく。 腐敗した教会、揺れる信仰、異界への扉。 これは、聖女と呼ばれ…

疲れた夜にだけ現れる、不思議な青年——ユウリ。 彼の細く美しい指先は、まるで水のように心に触れ、青く透明な“何か”を掬い上げる。 心を癒す行為か、それとも依存への入口か。 触れ…

小学六年生のタケルは、亡き父に会うため、父がくれた犬のぬいぐるみイトーヌと共に異世界へと旅立つ。そこは、おもちゃ箱から繋がる不思議な世界。タケルは父の魂の欠片を集めるため、個性豊…

学校帰り、牛乳を買いに行っただけのはずだった―― 気づけば、僕は知らない駅にいて、不思議な少年と旅をしていた。 どこまでもやさしく、どこまでも切ない時間。 その旅の終わりに、僕…

とある場所のとある喫煙所で、二人の男が頻繁に顔を合わせるようになり、 やがて彼らは互いの進路、将来などについて語らうようになる。 二人の歩む道は共通していたが、はたして彼らは行き…

昔むかし、とある海辺の町の大晦日。余四郎と寅吉は、明王様の祠を見張る「供物番」に選ばれた。二人は自分の居場所を見つけられずにいる半端者同士。少年たちはこのとき、供物番という役割が…

閲覧していただき、誠にありがとうございます。 久しぶりのオリジナル小説投稿です。 現代ファンタジー、幻想文学の要素を取り入れてみました。また、短いお話にまとめてみました。 お楽し…

すべての命が巡る「円い河」をテーマにした連作。きみも僕も同じ命の河の中。名を変え姿を変え、永遠に廻り続ける。星々を巡らせることは生きることだから。 「広義のSF」を募集する創元…

かつて、人間と呼ばれた種族は滅びた。 その遺産から生まれた模倣生命体──イーラは、ある日「命」を抱き上げる。 その名は、オス＝シェリス。 選び抜かれた遺伝子の統合体、人工の「人間…

　俺は四つん這いになって、毛布に包んだたまごをまじまじと観察する。これは……確かに猫の耳だ。しかしそれは、生まれたばかりの子猫の、丸みを強く感じさせるものではなく、ある程度育って…

「文具」とは何か？ 自在に虚実を行き来する４０００文字以内で描かれる「文具」３２編の感想文を書いていきます

日輪の国、暁都。その桜台という土地は宝石産業で栄えている。そこに生まれた翠子は「涙が宝石に代わる病」を持って生いた。宝石屋を営む華族の娘に生まれた翠子（すいこ）は病のみを両親に愛…

「小説家になろう」に連載していた作品です。完了したので、こちらに一括転載します。ヴァンパイア・クイーンはヴァンパイア・ハンターであるヴァン・ヘルシングの妻でした。復活した彼女は、…

それは、苦しみも不安もすべてを許してくれる甘美な世界だった。 中学一年生・斉藤海馬は、現実に息苦しさを感じながら生きていた。 だがその日、事故に遭い、死の淵で「赦し」の光を体…

ひとりぼっちの夜。 落ち込んだ帰り道。 ふと香る、甘いパンのにおい――。 誰にも見えない、小さなふしぎなパン屋。 そこでは、手のひらほどのジャムの妖精たちが、 君だけに焼く、特…

奇異國(キイノクニ)には、人型の白兎と帽子職人が住んでいた。 現世とは離れた異世界。昼と夜が2分割して同時に存在する。 そこに、別の世界からの旅人が、不慮の事故で流れ着く。 違う…

異世界に転生した男が、差別に沈む村で、亡き師の祈りを胸に静かに革命を起こす。白百合の花に託された祈りと希望を描く、優しくも切実な異世界叙事詩。 ノベルデイズ他でも掲載中です。

「貴様が孤児どもを殺すのだ」 孤児院で暮らす少年クラウスは、クリスマス・ミサのためにヴァルトシュタイン聖徒教会を訪れた深夜、教皇からそんな勅命を下される。渡された短剣。死は救済…

ミレンビト。 この世に強く未練がある者はミレンビトとなり 死後この世界に帰ってくる。 主人公である藤宮カフカは弟を不慮の事故でなくしたばかりであった。