探偵の遺言は謎じゃない。

王命により処刑された探偵の助手だった主人公が、処刑されるに至った理由を遺言から探していくミステリー作品です。

主人公は長年探偵の助手だった少女。

幼き頃に探偵に救われ、それ以来は彼の推理を一番近くで眺めていました。

探偵の死後、見つかったのは短すぎる遺言。

おまけに言い回しも謎に満ちており、解釈の形でも一苦労。

明確な答えが見つからない主人公は、共に歩んだ道のりに答えを探します。

果たして彼女は、探偵の真意に辿り着けるのか。

ぜひ読んでみてください。

【探偵】と呼ばれた異彩を放つ男は、仕えていた王家によって処刑された。
今もその理由は、はっきりとは明らかになっていない。

助手であった少女は、奇縁によって【探偵】の遺言を見つける。
少女は小さい時に助けられ、そして今、助手としていつも一緒に行動してた【探偵】の残した最後の言葉を見つける。

それは、推理であり、謎ではないという奇妙な遺言だった。

【探偵】の死からなかなか立ち直ることが出来ていなかった少女は、その遺言に隠された意味を知り、【探偵】の死の真相に迫る決意をする。

過去を思い出し、【探偵】の軌跡を残された手掛かりを鍵にして紐解いていく。
快活で行動力のある少女が、ちょっと変わっ…続きを読む

　２章読了時点で書いていますが、最後まで信頼できるクオリティだと感じました。

　推理ものならではのミステリアスな雰囲気。正体のわからない『謎』が投下されるワクワクと、それを如何にして解き明かしてくれるだろうかという期待感。
　そういったものを絶妙に心地よい塩梅で醸し出し、きちんと維持してくれています。

　まずプロローグを読んでみて、気に入ったのならその好印象を下げることなく読み続けることができることでしょう。