かつてS級パーティの司令塔として讃えられながら、仲間を見捨てた「卑怯者」として蔑まれる37歳の治癒術士リューズ。生きる意味を見失った彼の前に現れたのは、スライムを生で食べようとする美少女シルヴァリア——史上最年少S級冒険者「黒姫」だった。
彼女には誰も知らない秘密がある。この世界のどんな料理も、一切味を感じることができないのだ。
だが、絶望の淵にいたおっさんが気まぐれに作った温かい食事を口にした瞬間——
「……おい、しい?」
初めて、彼女は「味」を知る。
生きる意味を失くした男と、生きる味を知らなかった少女。
「一生私にごはんを作って」という無邪気な言葉から始まる、最弱×最強の異色パーティ『三食おやつ付き』の冒険が今、幕を開ける。
飯テロ×ダンジョン×心の再生。読めば絶対、お腹が空く!
過去の辛い出来事から、心が傷付いてしまったベテラン冒険者と、卓越した力は持つが常識を知らない、実年齢と比べると精神的にも幼ない少女。
その2人が、ベテラン冒険者が作る手料理を通じて人として、そしてパーティとして成長していきます。
どことなく不器用な2人が、距離を縮め進んでいく姿はとても暖かく、優しさに溢れています。
冒険もハラハラ、ドキドキする見せ場があり、爽快感を感じることも。
まだ2人の物語は途中ですが、少女には語られていない謎もあるようで、目が離せません。
読みやすく、展開もストレスを感じない、
『これからも2人の冒険を見守っていきたくなる』
そんな気持ちになれる作品です!