No.116 カリュ
――カリュ――
目:メラザナ
科:メラザナ
属:チリサルダ
種:カリュ
学名:リッカ・クリプトフ
俗名:変な形の草、コロコロした赤い実、辛くないチリサルダ、除臭草
艸銘:穏やかに過ぎゆく日々
【特徴】
多年草。原産地はトージュロ大陸とされているが、詳細は現在のところ不明。ロベリア大陸においても様々な場所で発見される。高さは40セクトから50セクトほど。うねりを持った茎と蛇腹模様の葉が特徴。夏に枝分かれをした茎の先から白い花を咲かせ、夕灼月には小さく丸い赤い実を幾つもつける。
【利用】
主に実が使われる。チリサルダと見た目はほとんど変わらないが、味はただ苦いだけで味の深みもない。代わりに動物性の臭いを消す作用があるため、調理の際には重宝される。魔物除けの効果があるという噂もあり、トージュロ大陸ではカリュの実を加工して首飾りにする地方もあるという。
〈リンネのメモ〉
現在では、カリュの原産地はトージュロ大陸の南東にあるラチャプルク王国の周辺とされている。夕暮れの中でカリュの赤い実が鈴なりになっている光景は、何度見ても素敵だなと思うよ。それに瓶の中に入れると実が転がって可愛らしい音がするので、見かけるとついつい採集しちゃうんだよね。僕自身はあまり料理をする訳じゃないから、結局使わずじまい、ということも多いんだけど……。
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