――プランタナス――

目：ポルカ

科：ヘルバ

属：ヘルバ

種：プランタナス

学名：マナスル・ヘリオドロシ

俗名：野草、雑草

艸銘：どこにでもありふれた愛

【特徴】

ロベリア大陸南部を原産とする多年草。大陸全土に生息する最もポピュラーな野草（ヘルバ）の一つ。春先から夏場にかけて草原地帯を鮮やかなライトグリーンに彩る。高さは30セクトから60セクト（１セクト：成人の卵指の太さ）程度。基本的に花を咲かせることはないが、ごく稀に小さな灰色の花弁をつける。季節が下ると地上の葉は次第に衰え枯れてゆくが、夏場に地下茎で蓄えた栄養を糧として翌年には再び地上に現れる。乾燥や寒さにも強く、繁殖力も高い。適応力の高さゆえか外部の刺激に応じて変色することがあり、他の草木と見分けがつかなくなる場合がある。

【利用】

現在、薬用としての利用価値は見つかっていない。ヘルバの中では香りをほとんど持たない種であるため、その特徴の少なさから対照実験に用いられることは多い。

〈リンネのメモ〉

とにかくどこにでも生えている草なので、薬用としての価値を見出そうとする研究者も少なくないらしい。もしちょっとでも治癒成分が見つかれば、薬草を作るのも随分と楽になるだろうな。食用には向かないけれど、葉の形がすらっとしていて綺麗だから僕は好きだよ。