人の心が読めたなら？

　今からそう遠くない未来。世界中では超能力者が増えつつあった。しかし、突然増え始めた超能力者は何も能力を持たない人から排斥の対象となっていた。
八月一日《ほずみ》秋穂は超能力者。その能力はサイコメトリー。それは対象物に触れることにより、様々な情報を読み取る能力。その能力のせいで彼は幼い日からいじめを受けてきた。それは成人間近になっても、どこにも就職口がないという形になって続いていた。
彼がバイトをクビになった日、ある少女と出会う。その少女は能力を持たない一般人でありながら一般人、超能力者どちらも別け隔てなく接した。
少女の知り合いである山城柊二、たまたま知り合った神子真琴。その二人も超能力者に偏見を持っていなかった。
その少女らに八月一日秋穂は、心を開きかける。
だが、そ…続きを読む