美しい、物語

本格派ファンタジー戦記
いにしえよりの王道たる貴種流離譚
流転する旅路の中ではぐくまれる聖騎士と王女、幼馴染同士の恋の物語。

本作を語るにあたって正味いろいろと切り口はあるのですが、私がレビューとして書きたいと思う印象を突き詰めると、このおはなしは「美しい物語」だと感じます。これに尽きます。


文章の巧みさがそう感じさせるのか。
それとも、時に迷い躊躇いながらも幼馴染みの姫を護りつづける聖騎士ブレイヴの清廉さや、時に鮮烈な意思の強さを見せながらも甘さすら感じるほどに可憐な姫君レオナの、ふたりの印象、あるいはそのふたりの間ではぐくまれる恋と絆がそう感じさせるのか。

時に故郷を追われ、時に恩人を喪い、悲劇も、陰謀も、戦乱も、暗い物語も悲しい物語も数多くエピソードとして描かれているのですが、それらをもひっくるめて、この物語は美しいと感じます。

美しく、心を震わせます。
綺麗に、透明に、澄み渡るようなファンタジーです。


どうにも「美しい」ばっかり言っててレビューというのは語彙が足りてない気がするのですが、どうか是非ご一読を。
そうしていただければ、きっと伝わるものがあると思います。
いいお話ですよ!

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