概要
人と森の境界に立つ子ども。それが、小森の番人。
奇跡なんて信じていなかった。
中学1年生の紗彩は、学校にある小さな森の「小森の番」に選ばれた。
そこにある小さな祠を掃除するだけの係り。そう思っていたのに……。
中学1年生の紗彩は、学校にある小さな森の「小森の番」に選ばれた。
そこにある小さな祠を掃除するだけの係り。そう思っていたのに……。
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おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!大人に近付いているけれど大人じゃない アンバランスな彼等へのメッセージ
中学一年生。
楽しさと共にたくさんの不安が増す、自分と周りのことだけで精一杯の頃でしょう。
当たり前にある世界がいつか壊れるのではないかという、わけの分からない不安。
一歩離れたように冷静に現実を見る目。
願えばもしかしたら夢のようなことが起こるかもしれないと期待する心の片隅。
大人に近付いているけれど、まだまだ大人じゃない。
そんなアンバランスさが、作者様の透明で繊細な表現で描かれます。
もう何度も胸をギュッと締め付けられました。
これから大人になろうとする子供たちに、もっと力を抜いて、周りに頼っていいんだよという優しいメッセージを感じます。
多くの方に読んで頂きたい一作です。 - ★★★ Excellent!!!小説って、やっぱり素敵なものだと思う( ;∀;)
とても素敵な物語です、そしてそれだけでは語れない想いが溢れています。
素敵な物語、僕がそう感じるものはたくさんあって、でも世界に溢れている物語の中ではほんの少しだけです。
例えば、文学を「加点」方式で読み取る悲劇を僕は思います。
読解力というのはとても理知的なセンスを必要とします。それゆえに理知的な足場で作品を捉え、分析し経験と知識で統合する事により、その「加点」で評価し文学という作品の「読み取り」を行ないがちなのです。
それはまるでバーコードリーダーの様。
読解力の悲劇というのは、本を読めば読むほど、ある意味とても独善的かつ模範的な理性の定型でしか作品を読めなくなってしまうものです…続きを読む