概要
人間として生きた後、『導きの神』として新たに生を受けた主人公、ココ。彼女が導くのは、精霊たちの転生先。いくつもの世界を巡って、彼らが生きてゆく世界を決めてゆく。
無事完結いたしました!長い物語ではありますが、ゆっくり色々な世界を楽しんでいっていただければと思います。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!火を熾すように
世界は隠された驚異に満ちている。
雪の結晶。海岸線の自己相似。輝く星々の泡構造。
それを物理的合理性の帰結と考えるのは正しく、そして普遍的だ。
けれど、それを崇高な作り手による美しい作品と捉えるのも素直で自然な態度といえ、
どのような意図、どのような想いでそれを作ったのだろうと思いを巡らすのもまた、
心というものを持つ、人間らしい反応といえる。
物に心はない。
そこに喜びや悲しみが宿っているように思えるのは、
鏡を覗き込むように、それを見る者の心に感情が兆すからだ。
結晶の細やかさ。自己相似の健気さ。泡構造の偉大さ。
――もし作り手がいるならば、なんの想いもなくそれらを作り上げたはずがない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!自分の"生きたい"と思える世界とは──精霊たちと異世界巡りの幻想旅
"導きの神"として新たに生を受けた、元人間のココ。
彼女は精霊たちと世界を巡り、転生先へ導いていく新米の神だった。
落ち着きある姿と裏腹に「何が正解か」を悩み、たまに回り道して精霊とお話して、かけがえのない"何か"を得ていく。
ヒトと神様の感性の間で揺れる真面目な性格や、精霊とお話する姿にほっこりします。進めば進むほど、キャラの最初とのギャップに笑い過多に(第三章まで読了)
タイトルとキャッチコピーから滲み出る空気感も、ぜひ堪能していただきたいっ!
清廉な、たおやかな──純文学寄りの文体がやさしーく心に沁みます。作者さまの詩的な感性に癒されます❀ 言うなれば吟遊詩人かと!
特筆したい…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読者をこれほど美しさと優しさで包み込む作品に、初めて出会えた気がする。
読み始めればすぐにわかると思うので、世界観の説明は割愛しますが、その世界観がとにかくユニークかつ美しい。
どこを切り取っても、清々しい夢で目覚めた朝のような感覚を覚えます。
文章表現も、五感での感覚(あるいはそれ以上?w)を、とても大事にしてらっしゃるのだなと伝わってきます。
少し読み進めると、哲学的な問いであったり、個や世界の有り様を投げ掛けられているのでは? とも思える部分もあります。
とはいえ、難しい表現は無く、親切丁寧に描かれているため、サクサクと読めます。
安っぽい感想になりますが、ディズニーピクサーのようなスタジオで、映像化されたものを見てみたいと思ってしまいまし…続きを読む