前のエピソード――国公立を目指すなら、まずは二次試験対策だ！

––私立大専願なら、過去問あるのみ。

　正直言って、他に助言は必要ないくらいに、これに尽きる。

　特に、いわゆるマンモス校と呼ばれる、巨大な総合私立大学は、試験日程が膨大で、過去問が、一年度分だけを見ても潤沢にあるため、教材不足に陥ることもないはず。

　志望学科・学部以外の過去問も決して無駄ではなく、その大学らしさを内包しているには違いないので、大いに解き甲斐がある。

　本命の学科・学部の過去問は大事に計画的に解いて、残りは片っ端から解くといいだろう。

　はっきり言って、過去問を数十年分も解いて、安定して合格最低点を上回れるようにさえなれば、あとは何もやることは無い。

　なぜならば、何度も言うように受験生にとっての最大の目標は、真面目にお（・）勉（・）強（・）す（・）る（・）ことではなく、「合格すること」だからである。

　極端な話、志望校の試験さえ解ければよく、他の問題を解ける必要は全く無い（基礎を怠れ、とは言っていないので注意が必要）。

　それに私立専願であれば、国公立大志望のように共通テストのしがらみもなければ、滑り止めの私立大のことも考えなくて済むわけで、より一層、「過去問あるのみ」の言葉の意味は強まる。

　だから、志望私立大の過去問を解く力を証明できさえすれば（ここ重要。時間を測って解き、親や先生に得点率を見せつけるなどすれば良いだろう）、高校や塾で無理矢理受けさせられる、よくわからん模試の点数や偏差値などは気にしないで良い。全て無視しましょう。あなたの戦うべき相手は不特定多数の学生たちではなく、同じ大学を受ける受験生と、志望大の過去問なのだから。