就活エージェントは使った方がいい
––就活エージェントは使った方がいい。
それはなぜか。
ざっくり言えば、思考停止で数撃ちゃ当る戦法でマシンガンを乱れ撃ち、するよりも、スナイパーライフルで的確に狙い撃ちしていった方が、限られた時間内の戦いでは、より現実的な方法と思われるからである(もちろん体力お化け・メンタル強者の方は、前者や、両方の合わせ技もいいだろう)。
もう少しきちんと、簡潔に言えば、
①情報面での優越
②リソース面(労力・時間・金銭・資源など)での優越
③気持ちの面での快適さ
などが理由として挙げられる。
まず、①に関して。
プロから情報をダイレクトに仕入れられるのは、やはり強い。大前提として、就活生というのは、いくら知恵のある者でも、労働エアプ(違ったらすみません)であることを忘れてはならない。
・業界や企業に対するイメージのズレがあれば、修正してもらえる。内定をもらって、いざ入社してみると全然思っていたのと違う、なんてことはよくあるので、早い段階でプロから助言を得られるのは、やはりありがたい。
・各企業・業界に対するぶっちゃけた評価を得られる。狙っている業界や企業がブラックでないか、また、同業で複数社志望しているなら、それらを格付けしてもらったり、さらには今持っている内定を実際的な視点(給与・福利厚生・残業・ワークスタイルなど)から格付けしてもらえるので、大きく判断を誤るリスクを減らせる。
②に関して。
就活生個人の力には、限りがある(限りのないスーパー就活生の方、すみません)。就活のせいで、大学の講義をサボる、単位を落とす。面接会場までの交通費捻出のためにバイトに明け暮れる、食費をケチるなどして、睡眠不足になったり、健康を損なうのは、本末転倒である。そもそもを言えば、大学在学中の大事な学問追究の時間を犠牲にして一斉に就活を始めることを半ば強いられる風潮がおかしいのだが、K団連様と企業様がそうしたいというのだから、逆らうのは難しい(逆らって別な就活の方法を画策するのももちろんアリではある)。
・履歴書や
・一般公募とは別な選考ルートを使って、いきなり二次〜最終面接からスタートできる場合がある。これは相当な時間の節約である。書類選考で何十回と弾かれるという馬鹿馬鹿しい過程を経ずに済むのなら、どれだけ他に時間を充てられるだろうか。
・場合によっては、面接初回から交通費が出る。これがエージェントの力である。「企業さん、こっちはおたくの要望にマッチしそうな学生を提供してやるんだから、数千円そこそこは出してくれや」という感じである(たぶん)。
③に関して。
やはり何をするにしても、プライドをズタズタにされたり、トラウマを植え付けられたりするのは御免なので、「気持ちの面」も大事だろう。エージェントというレフェリー・監視員のような存在を介することによって、就活というゲームは、よりフェアで健全なものになること請け合いである。
・まず、圧迫面接はされないはず。
・エージェントは、紹介屋さんでもあるが、時に就活生のメンタルケアラー、相談相手にもなる(「私情を持ち込むな」オーラ全開のドライなエージェントもいるかも知れないが)。就活とは、孤独な活動である。他の就活仲間と比べたり、親からの目があったりする中、自分の就活の進捗を積極的に他者とシェアしよう、という気になれないことも多いだろう。そんな時、人としての関係値は少ないが専門家でありサポート役である就活エージェントには、後腐れもない関係なので、案外他には言えないことも話せたりする。個人情報の漏らし過ぎに気をつけながら、エージェント依存症にならないよう気をつけながら、適度に心の内を話すと、いくらか不安も拭えるだろう。あまりに感情を曝け出してしまうと迷惑なので、ほどほどに。
念の為断っておくが、こちらは利用させていただく立場なのだから、相応の「就活力」を提供しなければ、上記のような利点を享受できないのはもちろんのことである。就活力というのは、別にとんでもない実績や資格や学歴のことを言うのではなく、面談にちゃんと時間通り出向くとか、積極的に自分のことを話すとか、そういう基本的な部分のことを指す。人としての礼儀や誠意を見せないと、エージェント側もサポートの甲斐がないので、いい企業や機会をを提供してくれないだろう。向こうも慈善活動ではなく「就活生と企業を結びつける」とか「売り手(就活生)の分析」を仕事としているわけだから、成果に結びつかない利用者は、すぐに見切るだろう。要はギブ・アンド・テイクをちゃんとしよう、ということである。
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