共通テストの存在意義とは?

——共通テストの存在意義とは? 


 ここでようやく、話の冒頭でかかげた、「共通テストは、中国の科挙に似ている」に繋がる。


 前項で、「東京大学法学部日本最高峰の高等教育機関卒であることが、どうやら高級官僚になるのに有利に働いていそうだ」とわかった(これはあくまで相関関係であり、因果関係ではないことを強調しておく)が、いったい、どういう理屈なのだろうか。


 ここでキーワードになるのが、「共通テスト」である。


 共通テストは、学習指導要領が目標としている資質や能力が備わっているか否かを問う試験、などと、しばしば意味不明な説明がなされるのだが、その言葉の字面じづらと実際の試験は、激しくかけ離れている。


 「学習指導要領」と新たなワードが出てきたが、下記の文部科学省のホームページからの引用でその意味を示しておく。


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 「学習指導要領」とは、全国どこの学校でも一定の水準が保てるよう、文部科学省が定めている教育課程(カリキュラム)の基準です。およそ10年に1度、改訂しています。
子供たちの教科書や時間割は、これを基に作られています。


文部科学省 学習指導要領 

https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/idea/index.htm

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 「共通テスト」と「学習指導要領」。


 これら二つの言葉から推察するに、「共通テストは、教育到達度テストのようなもので、学校で教えたことが出題されます」という論調に聞こえるが……


 果たして、本当にそうだろうか。

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