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概要
このてのひらの、なんという柔らかさ
学校の屋上の柵を乗り越えるには、どうしてもヒカリはわたしの、わたしはヒカリの手を借りるしかなくて、互いの肌をあわせることになった。ヒカリの手はわたしよりも小さいわけではないのに、わたしの手がヒカリの手をごくんと飲み込んでしまいに思える。より熱いほうへと親指を這わせると、脈が小さく打っているところを見つけた。ここもヒカリの心臓だ、そう思って指先でつついてやると、「あはは」と小さく鳴った。すごい、手のひらにハムスターを飼っているみたいだ。――本文より
同級生のアカリとヒカリ。ふたりはクラスメイトに秘密で疑似的な交際を続けてきたが、ある教育実習生との出会いを境にその関係を続けることが難しくなる。交錯するこの想いは、ほんとうに恋愛感情なのか?
同級生のアカリとヒカリ。ふたりはクラスメイトに秘密で疑似的な交際を続けてきたが、ある教育実習生との出会いを境にその関係を続けることが難しくなる。交錯するこの想いは、ほんとうに恋愛感情なのか?
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