概要
初めて会ったにんぎょは、海の家で焼きそばを焼いていた
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!読者が想像できる余白が素敵な、自称人魚さんの話
読者の想像の余地がある作品が好きだ。
自分でも挑戦しているのだが、どうしてもクドクドといろいろな可能性を提示したうえで「どう?」ということしかできない。
この作品はそんな小細工を軽々と超えていく。なにしろ、いきなり海の家でやきそばを作っている人魚である。尾鰭はどうしたの? どうやって立ってるの? などと訊いてはいけない。本人が人魚というからには人魚なのである(ちなみに作中では「にんぎょ」)。
一応、後になって人間に変身できるという話も出てくるものの、その真偽も不明だし、主人公がどう思っているのかもわからない。書くことではなく、書かないことで想像を促すアプローチ。私にはとてもできな…続きを読む