主人公が監督を務めるという都合上、サッカーのゲームそのものに干渉できる力が制限され、結果的に主人公による無双(?)ではなく、選手一人一人の持ち味が引き出される。登場人物の背景が深堀りされることはほとんどないが、その選手ができるプレーが明確で、それ故にその限られた人材でチームをなんとかやりくりする主人公の努力が垣間見え、面白い。選手に注目するだけでなく、監督に注目するという少し違った視点を提供するこの作品を他の人にも読んでほしい。面白さに評価が比例していないと感じたため、レビューを投稿した。作者にはどうか完結まで頑張っていただきたい。
「テクニカル・エリア」って何? と最初思ったのですが、用語解説では表現されない景色が作中で見えてきます。サッカー部の謎の快進撃により、サッカー音痴の顧問の先生がインタビューなどで頓珍漢な受け答えをする姿に癒され、今後の活躍(?)が期待できますが、そうなるまでのチームの快進撃をお楽しみください。
実際に采配をふるう臨時監督の高校生の主人公は粗削りながら独自のコンセプト(戦術)でチームの方向性を決めていきます。サッカーを通じたドラマは時に予想外の展開を見せながらスッキリとした読み心地で先の展開が気になり、どんどん読み進めたくなります。是非ご一読ください。