現実ではなかなか出来ない、夢のサッカーをフィクションで作ってみたい?
- ★★★ Excellent!!!
スポンサーのテコ入れと新しい監督の赴任によって、これから強化するサッカー部への期待を胸に入学するも、まさか監督が事故に遭い、いきなり計画が頓挫しそうになりました。成り行きで監督の役割を担うことになる主人公だが、よく考えると手持ちのカードはそう悪くないかもしれません。設備は分不相応なくらいに豪華。まだ無名だがトップクラスのプレイヤーが仲間に何人かいる。未経験者も起用するくらいに選手層が薄いが工夫すれば2チーム組めるし、磨けば光る人材もいる。何より大事なのはどこまでも自由にやれる環境。自分のチームコンセプトを好きに作れるとか、まるで夢のような話では……?
この作品の最大な特徴にして一番の魅力は、主人公が考えたチームコンセプトにあると思います。現行の世界最強チームの真似をベースとする、誰もが夢見るようなサッカー。ある意味基本とも言えますが、そんな理にかなうことは意外と実現できないことが多いです。例えばトーナメントで試合が密集するときは疲れが溜まった主力選手の続投よりコンディションがいいBチームのほうが良い結果を出せるとか、フットボールマネージャーのようなゲームですでに実践しているプレイヤーも多いんじゃないでしょうか。しかし現実世界でそれをやるのはなかなか難しいです。主力選手を出さずに負けた場合激しく非難されますから。主人公の学生監督という立場は絶妙で、失うものが何もないから恐れずに決断できます。そういう場面を見ると、「そうそう、そういうのが正しいんだよ」みたいな賛同からの爽快感が本当にたまらないんですね。