第26話 テーマパークデート

 マリーとテーマパークデートをする日が来た。

前の晩からソワソワと落ち着かない気持ちだったが

明け方近くになんとか眠りすぐに朝を迎えた。

眠い目を擦りながらも待ち合わせに遅刻しないように身支度を整える。


いつも通りに駅での待ち合わせ、僕の方が先についたが間もなくマリーを来てくれた。

オフホワイトの春物ニットにピンク系のチェックのミニスカート…可愛い…脚が長くて綺麗だな。

「カワイイ…」

思わず漏れた言葉に

「嬉しい…ありがと」

「いこっか」

二人は恋人繋ぎで改札へ向かった。


週末のテーマパークはメチャ混みだ。

(そりゃそうだよね)

僕は初めてだけど、マリーは何度か友達と来たことがある(本場のテーマパークも行った)そうなので

オススメのアトラクションを聞いてみた。

「いっぱいあるから迷っちゃうな〜、ん〜あれにししよう!」

手を引かれて行ったアトラクションは丸太ボートに

乗る物だった。

並んで待っている時に絶叫系は大丈夫だよねえ?と

聞かれるが経験が無いので分からない。

ちょっと不安に思いながら順番を待つ…。

乗ってみると全然メルヘンチックで油断してると

暗闇を登り始め……、

「うおおお〜っ!!?」

急に落下して水を被る。

ちょっと放心している僕を見てマリーは大ウケだ。

あんまり笑うものだからちょっといじけて見せると

「ごめんごめん、今度は大丈夫だから」

次に行ったのはシアタータイプのアトラクションだ

二人して3Dメガネをかけて笑い合う。

色んなキャラクターが出て来て楽しめた。


 合間にチュロスなんかも食べながら周ったけど

ちゃんと食事もしたくなって可愛らしいレストランに行ったり二人で来た記念になる物を買ったりテーマパークを満喫した。

 その後もいくつかのアトラクションを楽しみ

マリーが一緒に見たがっていたパレードを待つ。

「ヒカリ君に見せたかったし、私も一緒に見たかったからね」

キラキラした目ではしゃぐマリーも可愛い。


遂に回ってきたパレードは幻想的で綺麗だった…

それを見ているマリーも綺麗だと思った。

我慢出来ずに彼女の頬にキスをした。

ちょっと驚いた彼女は繋いだ僕の手を強く握り直し

今度は僕の頬にキスしてくれた。

今日この時も忘れる事はないだろう。

彼女と出会って良かった…自分を変えて良かった。

僕の人生を変えてくれたマリーとずっと一緒にいたいと心からそう思った。


彼女への気持ちは高まったけど、丸一日のテーマパークデートはなかなか疲れたのでその日は彼女を家に送って大人しく帰りましたよ、もちろん。

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