大人の気持ちのあれこれを、短い文章で表現している。その言葉から、鮮明に場面が見える。危ない、いけない、どうしようもないそんなふたりの世界に浸れる背徳感を味わいたい時、読むべき作品
熱に浮かされた夜のあとに待っている、諦め、憎しみ、呆れ、自嘲、憐憫……いろいろな感情を呼び起こしてくれる140字。どの作品にも血が通っていて、切りつければ温かいものが溢れてきそう。夜気にあたり煙草を吹かしながら読んでいたい。
内容も好き。140字だからいろんな捉え方もできますが。『大人の時間の片隅』だからきっとこっち……苦くて甘くて夜の湿度に導いてくれる、題名が天才。
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