第8話 街の底
愛してるとか憎いとか、みんな好き勝手言ってる街の片隅で、あたしは煙草を咥えてる。くっついては離れる人間の情愛。がらくたみたいな愚痴が並ぶスマホの画面。煙を吐いて、街灯の光を濁す。傷付きたい奴は勝手に傷付いていればいい。静かな夜風と遠い星。満たされる術を知らない人間の悲しい胸の底。
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