読みやすいってなんだ?
はい。
なんでしょうね?
完。
…………。
……え? まだ読んでます?
では失礼して。
読みやすい文章でぱっと思いつくのはなんでしょうか?
・難しい語句を使わない
でもカッコイイ文章つくりたくないですか。
・簡単な文章にする。堅苦しくしない。
でもかっこつけた文章つくりたくないですか。
・一文を短くする。
でもなんか長い方が頭良さそうでかっこよくないですか。
……どうするねん。
『太陽の拳』から戦闘シーンを引用します。
ブレイドってやつとローレルってやつの素手の勝負ですね。
――引用――
「たまには生身でガチも悪くねえ。ほら、額に一発ぶち込んでみろよ」
人差し指で額を二回叩くと挑発的な笑みを浮かべる。ローレルは言われるまでもなく拳を突きだした。
ブレイドは体をそらしたかと思えば、あろうことか迫る拳に頭突きで反撃した。拳と額をぶつかり、拮抗する。
「くっ……」
ローレルは動かない。
「へっ」
ブレイドは退かない。
状況においてはローレルが有利のはずだが、どれだけ拳で押し返そうとしてもびくともしなかった。
――終了――
① 意味がわからなくても雰囲気で伝わる文章にする。
まぁ、なじみがないとしたら「拮抗」ですかね。音声で聞いた事はあっても、文字がぱっと認識できないとか。普通に読み仮名をルビ振ってでもいいんですが。
その後の「動かない」「退かない」「びくともしなかった」で、拮抗状態を表現しているわけですね。ここで「拮抗」の単語を知らなくても雰囲気で状況がわかるわけです。
② 誰が、をはっきりさせてみる。あとは読点で区切りをつける。
「人差し指で額を二回叩くと挑発的な笑みを浮かべる。ローレルは言われるまでもなく拳を突きだした」
↓
「ブレイドは挑発的な笑みを浮かべ、人差し指で額を二回叩いた。その態度が、ここに打ち込んでこいと誘っている。
ローレルは迷わず、応じた」
文章はちょっと長くなりましたが、人物の行動ごとで行を分けたのと主語を追加したりしたので、わかりやすく……なりました?
あとは……ちょっと書いてみますね。
――例文だよ――
「やっと、二人きりになれたね」
後ろ手でゆっくりと扉を閉められる。四宮先輩が首を傾けながら、ぼくに優しく微笑みかけてきた。ぼくはそんな四宮先輩の妖艶な笑みに、目を奪われる。
カチャリ、と。鍵の閉める音が教室に響いた。
四宮先輩がゆっくりぼくに迫ってくる。
「ずっと」
一歩、前に出る。
「ずぅっと」
さらに前に、ぼくのほうへ、着実に。
「ずーっと」
眼前まで、四宮先輩の端整な顔が迫ってきた。柑橘系の香りが、鼻腔を抜ける。美人な先輩を前にして、ぼくの心臓がバクバクと早鐘を鳴らす。
「待ってたんだよ、陸也くん」
優しく、そっとネクタイを引っ張られる。細くてきれいな指を、絡ませて。
ぼくが視線を少しでも落とすと、先輩の眩しいほど白い肌と鎖骨と……。
「顔、真っ赤だね。僕は君のそういう初心なところ、可愛くて好きだよ」
耳元で囁かれる。
「もっと見せて」
優しく言われて、頬に手を触れられる。目を合わせて、じっくり瞳の奥を覗かれる。
ぼくの五感の全部が、先輩に夢中になっていた。
――終わりだよ――
……えっと参考になりますか?
・難しい言葉を使う場合はそれを知らなくとも状況がわかるようにする。
・長めの文章と短めの文章で緩急をつける。リズム感をつくる。
・どこで誰がいて、何が起こっているかはっきりわかる。
これがコツなんじゃないかと思うんですよね。
例文がうまくできてるかは知りませんが。
推敲いくらしても足りませんわなハッハッハ!
まぁ読みやすさは永遠の課題ってことで、今回はこの辺で。
あとがき
主人公が男の娘(ぼくっこ)、先輩がイケメン女子(僕っこ)、後輩がメスガキボクッ子、幼馴染(親しい間柄だけぼく、主人公と一緒の一人称がいいからという理由で合わせた)の設定で誰かラブコメ書いてください。スーパーボクッ子大戦だ!(深夜テンション)。
翌日の私
「何書いてんだこいつ」
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